The law of The emperor────帝王の法則────

不明

プロローグ 失楽園

いつの時代も火が記憶している


忘れじの言葉も、夢の記憶も、我が故郷楽園アルデバランも


我が故郷は堕ち、帝王の席はからとなった


女王レティが原初の悪意にそそのかされ禁忌を犯したのだ


彼女は失楽園に吞まれ具となった


帝王ビクトールは嘆き悲しみその玉座から去った


アルデバランの全ての民に玉座への権利が与えられた


最初に動いたのは宝の子アレキサンドロス


彼に続くように帝王に与えられた証を行使し皆玉座に迫った


あるものは自由を望み、あるものは自らに酔い、あるものは歪を生み、最後に争いを起こした


玉座をめぐる争いは今も絶えず


上位意思は破滅を謳った


だが、見放されてなお玉座への手は絶えぬ


流浪の殺意アスラよ


肉欲に溺れ笑うアマデウスよ


孤独に震えるペンサーよ












……そして証は与えられるべき者におのずと与えられる


上位意思の望まぬ者にさえ証は訪れる


失楽園に踏み入った招かれざる名も無き仮面の者よ


アルデバランの頂に立ち


玉座を望むがよい……

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