詩 たとえ俺がいなくても

仲仁へび(旧:離久)

詩 たとえ俺がいなくても



 たとえ俺がいなくても

 その世界にあれなくても


 皆が幸せでいてくれるのなら

 幸福を手にして生きられるなら


 それは それだけで 価値がある


 だから それだけで 諦められる


 いない世界でいいのだから

 あれない世界でいいのだから


 そのまま生きていてほしいのだから

 そのまま幸せになってほしいのだから


 どうか どうか 思い出さずに

 どうか どうか 忘れたままで


 俺のいない あれない世界で

 悲劇に 喜劇に あれない世界で

 いつか寿命が来るときまで

 いつかその時が来るまでは

 そのまま 知らずに 生きてしてほしい



「ストーリー」


 俺という存在と引き換えに創り出した。

 幸せな世界。

 俺はそこにいられないけれどいいんだ。

 誰にも覚えていてもらえないけどいいんだ。

 もったいないほど幸福な可能性を見せてもらえたから。


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