走れパンジャン

パンジャンドラム。

この世界にはその概念を知らない者はいない。

主人公の俺、名はアキト。

俺もしっかりとパンジャン使いだ。

パンジャンバトル。

どこでも発生するバトルだ。街中、商店街、戦場、コロッセオ、寿司屋、遊園地、温泉旅館多種多様！

俺はパンジャンバトルでチャンピオンを目指している。

ゴッドオブパンジャンの称号を得るためにこの世界で俺はパンジャン王になる！

俺はパンジャンドラムで パンジャンロード（パンジャンドラムのための道）を走っていた。

俺が使うバトルパンジャン（戦闘用のパンジャン）はフラッシュパンジャン（光のような速度が出るという由来から）である。

パンジャンバトル（パンジャンドラムどうしの戦いのイベント。ゲリライベント的になることが基本）で使うのはフラッシュパンジャンだが、移動用パンジャン（移動用のパンジャンドラム）はガードパンジャン（防御力が高いパンジャンドラム。簡単には爆散しない）に乗っている。

今も、試合場所に向かっている。

今日は コロッセオで イベントがある。

パンジャンレースのイベントだ。戦闘においてはスタートと同時に爆速で相手のパンジャンに突っ込んで破壊すれば こっちが壊れても勝利判定になる。

しかし、レースは別だ。

簡単な話曲がれない。

当たり前だろう。

そして、それが何を意味するか？

負ける。

そう、敗北。

ドリフトとかしたとしたら 慣性とかいろいろで無理だろう。

つまり、今までにないほどの究極的なピンチ。

そして、今見たところ今回はチャンピオンがいる。

つまりこのレースで1位を取れば 普通にチャンピオンになれるのである。

小回り効きパンジャン（小回りが効いて結構曲がれるパンジャンドラム）にするのもありだが そうするとフラッシュパンジャンのフラッシュの部分が1ミリも活かせない。

フラッシュパンジャンは俺が独自で開発したものだ。これを外すことはパンジャン魂への冒涜となる。

俺は、このフラッシュパンジャンで、トップを取ってやる…

俺は今会場。これから、いや今からレースに行く。

さて、どんなバケモンパンジャンが揃っているのか。どんなパンジャンコースなのか… 全力でパンジャンを遂行する。ただそれだけだ。

お？え？

は？

ん？

コースは真っすぐだ。

周りには いかついバケモンパンジャンや 現チャンピオンのミサイルロケットパンジャンもある。

そして、いろいろと思考する暇すらなく、レースは始まる。

ミサイルロケットパンジャンは開始0.006秒で爆散。

そして僅か0.4秒で 爆速でフラッシュパンジャンはゴール。

そしてしめやかに死滅爆散！

勝利！

完全王者！

「これが…パンジャンドラムだぁ！！！」

完！

つづかない。