第8位 『ジュラシックワールド』

 ジュラシックシリーズは私が大大大好きな映画のひとつです。なにを隠そう、私は20代半ばを過ぎて恐竜図鑑を新調するくらいの恐竜オタクだから。

 そんなシリーズよりパークがワールドになった新シリーズの第一作目。


 恐竜のなにが好きかって? そりゃあもちろんロマンですよロマン!!

 太古の昔、この地球上に何十tや何十mもある巨大生物たちが闊歩していたなんて信じられますか? というか、生命はもともと海からはじまっていました。ある日ふと地上に出てみようとした魚がいなかったら我々は存在していませんよね、それってすごくない?


 その子はなんで地上に出てみようと思ったんだろう。きっと海の中でもそれなりに適応して快適に暮らしていたはずなのに。

 敵が多かったから? 弱肉強食の理がそうさせたのかも、だとしたら私たちの存在もまた自然の理の中にある必然なのかなと考えさせられます。

 はたまた、仲間外れにされて海に居づらかった? 孤独が新たな可能性を生む原動力になり得ることをご先祖はすでに示していてくれたのですね。

 いやいや、反抗期でちょっとワルいことでもしてみたかった? 若いうちは新しい環境に飛び込んでいろいろ経験してみる勇気が必要ってことですね。

 それとも単に好奇心がそうさせた? なるほど、進化とはいつだってあくなき好奇心によってもたらされてきたではないか……と。納得です。


 とにかく、その一匹がエラ呼吸とヒレを捨てて新天地へ文字通り足を踏み入れていなければ、私たちの今はないわけで。なにかを得るにはなにかを捨てねばならない自然の摂理とともに、生命の力強さと神秘を感じずにはいられません。

 っていうかその時代から現代までの2億年ほぼ進化してないワニって生き物がいるんですけどすごくないですか? 進化の必要がないということは2億年前からすでに完成形だったってことですよね。つよすぎる。


 そんなワニによく似た大きなお口をもつ海の猛獣モササウルスが主役を食ったのが本作。私の好きポイントはずばり! ロマンです!!


 現在の恐竜研究はいろいろなことが分かってきて、ティラノサウルスにはフッサフサの羽毛が生えていたとのこと。ヴェロキラプトルなんてもはや鳥です。うそだと思ったら恐竜図鑑の最新版をみてみてください、ホントに鳥だから。

 でもこの映画のラプトルはパークシリーズ当時のデザインのまま見せ場が増え、ティラノサウルスも過去のままの凛々しいお姿を保っています。恐竜警察もだんまりですよ。

 理由は一つ。 ロマンがないからです!

 リアルに則った鳥モドキの恐竜なんて、制作陣も観客も誰も求めてない。ティラノサウルスはであって鳥ではないのです、事実とちがってもいいじゃないか、そこにロマンがあるなら!!


  私は泣きました。9番パドックの扉が重い音を立てて開き、その陰からズシンズシンと迫る巨大な脚。人間がテーマパーク用につくった人造恐竜インドミナス・レックスの前にあらわれたティラノサウルスはまさしく1作目のときに感じた圧倒的強者、ティラノラウス・レックス(暴君王)そのものです。その咆哮に神々しさすら感じ、ティラノサウルスを神格化するためにインドミナスの造形をエイリアンばりのクリーチャー顔にしたのでは? と思えるほど。

 しかもこの個体、ジュラパ1作目の登場個体と同一という小粋な設定まであって、シリーズ通してファンである私は映画館で感激に咽び泣いておりました。

 インドミナスにあっさり劣勢においこまれたのはまぁね、何十年のブランク明けのご出演なのでご愛嬌ですよ。


 と、自分の恐竜への愛とロマンを思う存分楽しむことができた映画『ジュラワ』が第8位にランクインです。

 ほぼストーリーにふれてない……気になる方はググってみてね!



 ちなみに私、本作は日本語吹替(玉木宏&木村佳乃) バージョンがすきなんです。

 本業声優ではない吹替えってどうしても違和感があって批判が出がちなのですが、耳が慣れるのかだんだんクセになってくるんですよね。

 特に木村佳乃さんの「アーケオルニトミムス」の言いかたがめっちゃ好きです^⁠^

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