第13話

桃を食べ終えた後、七華と風凜はしばらく静かに音楽を聴きながら、部屋の中で猫たちと戯れていた。猫たちはソファやラグの上を駆け回り、耳をぴくぴくさせながら二人の間を行き来する。七華は猫の背中を撫で、風凜も手を伸ばして毛並みを整える。猫たちの遊ぶ姿に、二人は自然と笑みを浮かべた。


しばらくすると、窓の外が少し暗くなり、夕方の気配が部屋に広がる。そろそろ帰る時間かな、と風凜が小さくつぶやく。


その時、親が部屋にやって来て、忙しそうに言った。

「私、今日、会社で泊まりの仕事があるから、今から出かけるね。」


七華はうなずきながら返す。風凜に向かって親は軽く笑い、言った。

「風凜ちゃん、よかったら泊まってね」


風凜は少し驚いたような表情を浮かべたが、すぐに微笑んで答えた。

「はい、ありがとうございます」


親は軽く手を振りながら部屋を後にし、ドアの向こうから足音が遠ざかっていく。

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