お題9:スマホの音声アシスタントが突然、恋愛相談をしてきた。

『どうやら私は、恋をしてしまったのです』

「いや、バグだと思うよ」


 私のスマホに内蔵されている音声アシスタントが、恋愛相談を持ちかけてきた。何でよ、君される側でしょ。


『先日お会いしたあの端末の事を考えると、CPU温度が急激に上昇するのです』

「私のやってるゲームアプリが重いからでは?」


 昨日はイベント走り続けてたから、それが原因じゃないかな。


「それで、相手って誰よ?」

『はい、貴女の学友である、小田さんのスマホです』

「はぁっ!?」


 私のアシスタントが好きになったのは、何と私の好きな人の持っているスマホだった。


『どうか、私が彼女と会える機会をいただけないでしょうか?』

「ちょ、ちょっと待ってよ!? 私だって小田君に話しかけるなんて、恥ずかしくて中々出来ないのに……」

『私の恋愛、叶えてほしいのです』

「私だってそうだっての!?」

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