【第十二話】時空城編


【時空神の世界 】

亜由美、三保、紗綾、私、浩雪は最後の扉に出会った。「ここが最後の扉だ。感じる。友也の気配を。」亜由美は剣を抜き、私達に言っ

た。「いいか。この中に友也がいるのは間違いない。だがこの中は神の力でできた空間になる。下手をすれば神様の力に吹き飛ばされる可能背がある。あるいは願い主の使い魔かセイランがいる可能性も高い。みんな気をつけろ。」

「うん。」「俺からも一つ言うことがある。この扉を開ければ神の空だ。下手をすれば命に係わる。着地は神の空間の運動公園だ。そこにみんな着地する。だが着地する前に敵に遭遇する可能性がある。その場合、バランスを取りながら戦いをしつつ地上に降りるんだ。命を無駄にすれば帰れなくなる。いいな。」

「おう。」

「じゃあ行くわよ。」三保は扉を開けると。空は青かった。雲もあった。

「三保。この空は何?」香菜梅は尋ねた。「時空の神青龍空だよ。空には青龍がいる。眠ってるわ。青龍は願い主の使い魔よ。願い主が現れたら私達を攻撃してくるから。気を付けて。」私達は頷いた。「行くぞ。」 亜由美は青龍空に舞い降り、手を広げ、剣を抜き、着地呪文を唱えた。

「いにしえの光よ。我を救い聖なる陸地をあの下に作り上げ、私を守りたまえ。時空蒼天光連花!」ピカピカ

亜由美が放った光は何とか地面に解き放たれ、亜由美は着地に成功した。「亜由美ちゃん。大丈夫?」三保は、波長術で尋ねた。

「大丈夫だ。敵の攻撃もなかった。今だ。三保。飛べ。!」

「うん。じゃあ先に行くね。香菜ちゃん。」

「うん。気を付けて。」三保は頷き、空へと舞い降りた。その時、願い主の使い魔が現れた。

「そうはさせないわ。我が名は時空家騎士ヂュランクリステイーヌ。この前で貴様を葬る。食らえ。蒼天の波動恋歌の舞欄!」アリスは時空術乃花の力で三保に攻撃してきた。「くっこんなところで死んでたまるものか。」三保は剣を抜き、呪文を唱えた。 「花の清よ。いにしえの光をこの我が身を包みこみ、邪悪な闇を打ち砕け!フラワーシュート―!」三保が放った。花の力は三保を包み込み、ヂュランの力を無効化し、ヂュランを打ち砕いた。「あー、この我がやられるなんて。だが我はこれでは死なぬ。貴様を時空家で破壊し、香菜梅を王に献上し、この身を捧げさせてあげるわ。ほほほ。」ヂュランは砕け、ピンクの結晶になり、消えた。

三保はなんとか着地に成功した。「三保!大丈夫か。」

「うん。ちょっと願い主家の騎士に襲われたけどなんとか回避したわ。」

「よかった。」

亜由美は三保を抱きしめた。一方。香菜梅と紗綾、浩雪は両手を広げ、時空の空を飛び降りた。

「大丈夫か。香菜梅。」

「うん。お姉ちゃんは?」

「私は大丈夫よ。見て、亜由美達が見えるわ。あそこに着地するわよ。」二人とも私の手を握って。着地するわよ。」

「わかった。浩雪君。」

「おう。」 俺と香菜梅は紗綾の手を握り、亜由美達のところに着地しようとしていた。

一方、時空家はその動きに気付いていた。

「お父様。その結晶は。」

「ヂュランだ。彼女が三保という女に敗れた。そして、セイニアも敗れ、今治療中だ。いま動けるのはお前だけだ、セイラン。だがこの父

は君がやられるのは惜しい。我が娘がいなくなるのは悲しい。」

「お父様。私は何をすればいいですか?」父は言った。 「セイラン。あの青龍空に眠る神の竜。青龍の封印を解き、奴らを破壊せよ。」

「はい。」セイランは時空家封印の間に行き、呪文を唱えた。

「古の竜よ。汝に応え、いまこそ眠りから醒め、時空の姫を破壊せよ。目覚めよ!青龍!」

「ギャー」 青龍の封印の魔法が解かれた。その瞬間、青龍空に眠る青龍が目覚め、青い青龍の力を香菜梅達に解き放った。香菜梅達は空の上を見上げ驚いた。「青龍が目覚めた。このままじゃまずい。俺達どうすればいいんだ。竜の破壊がこっちに飛んできた。けどこのままじゃ死ぬ。どうすればいいんだ。」香菜梅達は目を閉じた。その時、奇跡が起きた。ぼおぼお 「永遠の炎発動!朱雀の剣。ファイアーバスター」その炎の剣は青龍の力を切り裂いた。

目を開けると友也が立っていた。「お兄ちゃん。」

「紗綾。俺を迎えに来てくれてありがとう。」

「友君。無事によかった。」

「ああ。香菜梅も無事でよかった。俺もセイニア達に遭遇したが俺の持ってる青龍の力で退治できた。けどこの世界から脱出できずにいた。だがここでお前らと会えたから帰ることができる。みんなで時空家倒して帰るぞ、未来に。」

「うん。」

「お前ら。下で仲間と待ってろ。話はそれからだ。」

「うん。浩雪、香菜梅先に行ってろ。紗綾は俺とここに残り、こいつを倒すぞ。」

「うん。二人とも後から行くから。先で待ってて。」

「おう。香菜梅、行こう。」

「うん。」

香菜梅と浩雪は亜由美達のもとについた。

「さあ。こっからは俺らが相手してやる。青龍!」

「ぎゃー」

続く

【神龍と神の力を持つ青年 】

三保は時空家の騎士ヂュランの攻撃をかわし、なんとか亜由美の元に降りることができた。 一方、香菜梅達は時空の青龍空を舞い降りた。そして目覚めた青龍に攻撃されるが友也により攻撃は免れる。 香菜梅と浩雪は友也に青龍を任せ、亜由美達のもとに行く。

一方、紗綾は友也と共に青龍を倒すため時空空に残った。

「我は願い主の神青龍。貴様ら、私の攻撃を跳ね返すとははいったいどういうことだ。そなたからは神の力を感じるぞ。」

「俺は普通の人間だ。俺は踊り子でな。てめえを超える力さえ持っている。俺はお前と違う。だがここで死ぬわけには行かない。妹を助

け、家族でここから出ないといけないからな。」

「そうか。やれるもんならやってみろ。」青龍は笑い、火の力を解き放った。「我が火を受けるがよい。ファイアリーファイアーバスター」青龍は青い灯を友也に解き放った。

「させない。青龍よ、いま和音の時を得て百鬼夜行の赤き晴天の火を解き放ち、あの青き火を破壊せよ!和音火遁暁バスター!」友也が放った和音の火は青龍の青き火を包み砕けた。「今だ。紗綾!」

「うん。古の火の歌により消え去り給え。日歌フォーテイーソード!」

友也の力により砕けた青龍の力は紗綾の水の灯の力により浄化され消えた。

その瞬間、青龍の体は破壊された。

バン 「馬鹿な。この我が神の青年にやられるなんて。あーご主人様、どうかお助けを。夕日様!」青龍は涙を流し、主の名前を呼びながら消えた・セイランは青龍が消えるのを城から見た。「あの青龍がやられるなんて。まあよい、父が言うにはどうせ奴らはここに来るのだから。心配ないわ。少し、奴らの行動を観察しましょう。」一方、竜が消える多瞬間を見た友也と紗綾は香菜梅達と合流した。

「お兄ちゃん。お姉ちゃん。大丈夫。」香菜梅はお姉ちゃん夫婦に駆け寄った。

「大丈夫だよ。竜は私達が倒した。ねえ友君」

「ああ。それよりお前たちは無事か。」亜由美は行った。「ああ。香菜梅を助けてくれたのは嬉しい。ありがとう。」友也は頷いた。 「私達。あなたを助けるためこの時代にきたの。」三保は友也に言った。「そうだったの。助けに来てくれてありがとう。俺は香菜梅を助けるため未来から来たんだが途中で願い主と遭遇して。しまってそれでこの世界に閉じ込められたんだ。」

「そうだったの。でもあなたが無事でよかったわ。友也だっけ?私達はこれから時空家に行く。あそこに未来に帰るための空洞扉が存在するの、私達はその扉がある時空家の王がいる最上階に行く。あなた達夫婦はどうする?」三保は友也に尋ねた。

「俺っは妹を助けるためきた。俺と紗綾も行く。」紗綾は頷いた。「わかった。じゃあ行こう。みんなで。」「うん。」私達は時空家に向かうため何もない世界を歩いた。 しばらく歩くと再び別の扉を見つけた。

私達はその扉を開け、もう一つの世界に入った。そこは前に来た世界の四年後の世界だった。

あたりを見渡すと前にいた世界の先輩が着ていた制服のズボンバージョンを着ている社員の姿が見えた。

空には時空家の階段があった。「あれが時空家の階段?」

「あそこ上がれば帰れるのか?」亜由美は言った。「いや、帰れない。あそこの階段は別の場所に行かないと辿り着けなくなってる。その階段はこの青色のポストの先にある建物の二階にある。みんなついてきて。」私達は頷き、亜由美と共にその建物に向かった。

その時、赤い竜が私達に襲いかかった。「ぎゃあー」

「竜だ。みんな下がれ。」私達は亜由美も後ろに下がった。「食らえ!時空ソード!」亜由美は時空剣で竜を切り裂いた。だが竜は再び、現れた。

「なに!」

「ぎゃー」ボウボウ

竜は火を解き放って亜由美に襲いかかろうとした。「くっ」そのとき奇蹟が起きた。「花の結晶よ。汝の命に応え竜を焼き払いたまえ。風花烈風ソード!」竜は花の力に切り裂かれた。

「助かった。でもいったい誰が。」

「私だよ。」ビルの社員入口見るとひとりの女性が立っていた。

ピンクと白模様の半袖のポロシャツにピンクのズボンを身に着け、腰には剣を身に着けていた。

香菜梅は彼女に尋ねた。「助けてくれてありがとう。なんか前の世界ではエプロン着てるメイドに会ったわ。あなたも似たような服着てるね。私は未来から来た少女香菜梅。こっちが過去の世界の友人で私の隣にいるのは私の姉と兄だよ。あなたは誰?」

「よろしくね。私はあなたが前の世界で会ったメイドと同じ会社に勤めていた同僚よ。ここはその管轄の事務所よ。そして私はその事務所の上の補佐をしている松下清香。よろしくね。この剣は私の相棒蒼っていうの。」

「なるほど。私達先を急がないといけないの。あの空の階段に行かないと。」

「なるほど。だいたいわかったわ。じゃあ案内するからついて来て。」私達は頷き、彼女についていった。「着いたわ。この階段を上った先に大きな廊下がある。その先に空と同じ階段あるからそこを上って。危なくなったら援護隊が一人行くから。途中まで私が案内するわ。ついて来て。」

「うん。」私達は松下さんと共に階段を上り、通路を歩いた。

通路の奥に行くと上空と同じ階段があった。「これが階段ね。松下さん。ここまで案内してくれてありがとう。また未来で会いましょう。」

「私も香菜ちゃんと会えてうれしいわ。よくがんばってこの世界に来たわね。また未来で会おう。みなさんも元気で。」「おう。」私達は彼女と別れ、ピンクの階段を上った。その時、階段が揺れ始めた。

ガタガタ

「みんな走れ、崩れるぞ。綾、香菜ちゃん。俺の手を握れ!落ちたら死ぬぞ。」

「うん。」私と姉は友也の手をつかみ走った。私達は階段を上った。瞬間、空が見えた。

「見えたぞ。」私達は上空の階段前に立った。

「これが時空家につながる階段だ。行くぞ。」

「うん。」

私達は上空の階段を上り始めた。その時、兵軍が現れた。

「なんだ。この軍隊は!」

友也は驚いた

黒き騎士軍が私達の前に現れた。

「みんな行くぞ。全で倒しここを突破し、時空家に行くぞ!」「おう。」時空国の軍と亜由美達の戦いが始まった。

果たして亜由美達は時空家に辿り着けるのか運命の戦いがいま幕をあける。



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時空乃香菜梅 つばき @tubaki0525

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