【第一章:国家鯖内におけるインフレーション、その原因とは?】

 国家鯖末期におけるインフレーションとはひどいものだった。一部のプレイヤーによるオークション内での価格つり上げ(特にスケルトンスポナー)、これが発端であったと言える。その後は一部の富裕層、資本家によって物価は上がるばかり、初心者には手を付けられないものばかりであった(食料等比較的入手の容易いものはそうでもないが)


 ではなぜこのような状況になったのか、考えていこう。


 まずこれを考えるうえで、国家鯖内においての金の稼ぎ方を知る必要がある。具体的には商業、jobsが一般的である。ギャンブルで稼ぐなどという議論の余地をないものは一旦置いておこう。ではこの二つのどちらが問題なのか。


 まず商業、これは"単体としては"何ら問題ない。現実における卸売り業、小売業等と同じである。


 ではjobs、これが一番の問題である。jobsの仕組みというのは、特定の仕事を行い通貨を得る、これは皆さんご存じの通りであると思う。では、jobsの何が問題なのか?


 最大の理由として「経済が循環していない」ということが挙げられる。


 現実における経済とは労働者と資本家の関係で成り立っている。労働者は資本家の下で労働を行い給料を得る。その給料で生活必需品やサービスなどを受け取る。その際に支払ったお金がまた資本家へ行きそれがまた労働者へ…となっているのである。


わかりにくいかもしれないが金の流れを図で表すとこのような形である。


中央銀行(日本では日本銀行)→→→資本家→→→労働者→→→商品購入

                 ↑           ↓

                 ↑←←←←←←←←←←←↓


 いや、実際はもっと複雑ではあるのだが、今回はこの程度でいい。


 では国家鯖ではどうなのか、はっきり言ってこの経済の大前提がめちゃくちゃである。先に図で表した方がいいだろう。


jobs→→→プレイヤー→→→商品購入→→→資本家→…?


 この通り「循環していない」のである。これによって起こることは明白である。


 資本家による富の独占が起こりその下の一般プレイヤーでは手の届かない金額にまでインフレするはずなのである。しかしながら末期まではそこまでインフレしていなかった。


 いや、実際にはスニーク速度上昇等の貴重資源は中期の時点で大分値上がりはしていたのだが、末期ではこれが顕著である。


 ではなぜ価格が安定していたのか、それはプレイヤーが「無に価値を見出していたから」である。jobsという無の存在から永遠と生み出される「お金」これに対してサーバー全体が催眠にかかっていたと言えよう。具体的にどういうことか説明していく。


 プレイヤーは金を稼ぐ、そしてそれを使う。その金はただただ資本家へ流れる。そして資本家に貯まり続ける。

 まるで経済が循環しているかのように見えるこの状況、正に催眠と言えるだろう。末期では、この催眠が金を一気に放出した資本家によって解かれたと言えるだろう。


 以上が国家鯖における経済の問題点である。ではこれを踏まえたうえで現在のNearthにおける経済を見てみよう。

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