葉射島を蹂躙したのは、理性も魂もない“動く屍”たち。
生き残った右京が出会うネクロマンサー・蒲牢は、死体を操る異能者でありながら、世界の裏側で行われる屍霊術師たちの蛮行を淡々と見せつける案内人でもある。
セレスト号で目撃するのは、死体同士が殴り合い、命の価値が崩壊した世界の実態。
右京の視点は常に素朴で、だからこそ“死を道具にする者たち”の異常さが際立つ。
少年が何を見て、何を選ぶのか──
倫理と恐怖が混じり合う中で揺れる心が物語の核となる。
屍霊術という異能を、残酷さではなく“世界の歪み”として描く一作。