ご縁あって、拝読させていただきました。
僭越ではありますが、感想を述べさせていただきます。
- 読後の感想 -
民族・宗教という現代でも解決が最も難しいと言われる問題をテーマに、
サスペンスの要素を含んだ優しいファンタジーの世界が描かれています。
集団内での同調圧力についても深く描かれており、とても共感する内容でした。
さくさくと読み進めやすい文章で、細やかで丁寧に描かれた世界観に
作者様の深いこだわりを感じます。魔法や人狼が存在する異世界でありながら、
随所に科学的・歴史的な知見が取り入れられているため、入り込みやすく
”もうひとつの世界” という雰囲気で楽しめました。
登場人物はみな優しく、それぞれが抱える葛藤に真摯に向き合う姿勢が印象的でした。
多様性というのは、言うは易しで実際はとてつもなく厳しい。
私たちはそれを今まさに、実感している世代なのかもしれません。
これから先の世界で、人はどのような社会を求めるのか。
そんなことを考えさせられました。
凄惨な描写やドロドロした人間関係がなく、負の感情もストレートに表現されているので、こどもさんへもお勧めしたい作品だと思いました。
よい読書体験が出来ました。ありがとうございました!
☆作中で一番好きなシーン →アラシュが狼に変身した後、落ちた衣服を口と前足でたたむ。か、カワイイ…!
頼まれると断ることのできない性格の結城深璃。
彼女はふとしたことから迷い込んでしまった異世界にて、薬屋を営む優しい青年、クロウリーに出会う。
行き場のない彼女は、クロウリーと一緒に生活することになるのだが、とある事件に巻き込まれることになり……。
導入はよくある転生ものですが、世界観はオリジナリティがあり、ハイファンタジーを読んでいるようです。
真面目でお人好し。その性格故に自分を知らない場所に行きたいと願った深璃が、この世界に触れて、どう変わっていくのか。
まだ読んでいる途中ですが、彼女の成長を見届けようと思います。