第九話 NPCにトラブルは付き物……特に高飛車お嬢様は……お使いじゃないだけ有難いと思いなさい。
エナに強制的に連れて行かれたのはマネット家の屋敷……盗賊団のボスがいた砦からはそう離れていない……到着までもう直ぐ……だが……。
「何でお前と二人っきりなんだ?」
センシアは次の計画を立てる為、男爵とオウバンを連れて周辺地理やら敵がどうやって攻めてくるかなど色々作戦を立てるそうだ……。
「あんたの力をまだ、信じる事が出来ない……ありがたく思いなさい。」
何でそんな上からなんだ……。
僕は恐らく、彼女の護衛として立ち回るのだろう……。
徒歩で目的地に着くと屋敷は結構大きく豪華だ……。
「ようこそ、『エナ・リヴン・ハルタ』様……そちらの平凡なお方は?」
そこは客人だろ……。
「この人は私の知り合いのハルマよ。」
「ほう……中々聞かぬ名前、異国の方ですかな?」
「ああ……まぁ、そうっすね。」
どうやら、このお方はアリスの元執事の老人らしく今でも屋敷で働いている……。
「それで?アリスはいるの?」
「残念ながら、アリス様はまだお帰りになりません……まだ、マルクレイブ卿の城で騎士団長として仕事を全うされております……。」
「最後に帰ってきたのはいつ?」
「いつだったでしょうか……マルクレイブ卿がこの屋敷を訪れてからと言うもの……一緒に行ったきり帰ってこないのです……。」
明らかに何かあるだろ……。聞くとこによると近衛騎士団が成立したのはここ数ヶ月の出来事らしく、ちょうどマルクレイブ卿がこの屋敷を訪れた日と被るようなのだ……。
「私はただの老耄……ご主人にどうこう言える立場でございません……何よりミータ家に長く使えるお家柄でもありますし……。」
逆らったらヤビっすねー。アリスの両親も家柄的に縛られると見た。
「伯爵は今いらっしゃらないの?婦人は?」
「……。エナ様、あなたは自分の立場を分かっておいでですかな?今ここで旦那様に会いに行けば拘束されマルクレイブ卿の元へ連れて行かれる事は想像できるでしょう?アリス様のご友人に酷いことはしたくありません……。」
すると門の奥から兵士が数人顔を出してくる。
「さぁ、お早くエナ様……兵が外に……近くの村に行けば旦那様の私兵も追ってはこれません……何卒……。」
この爺さん、何かと人情深いようだな……。
エナと共に近くの村へ避難する……さて、どうしたものか……。
近くの村は伯爵が統治している村でウガタ村と比べれば活気がある……。そんな中エナはずっと愚痴をこぼす始末だ……。
「何よもう……会わせてくれるぐらい良いじゃない……。」
思春期の娘か?仕方ないって……少なくともあの爺さんはエナを信頼してると思うし、ただ単にエナの身を案じただけだろう……。
「エナ……今日は帰るか。」
「やだ。」
「えぇ……。」
「なんか裏切られた気分……あの優しいアリスのパパ達が……私を攫って上に嫁がせるのを容認するとか……。」
そこまで言うなら本当なのかもな……マルクレイブ卿の手元に転生石があるぐらいだ……特殊なアイテムでも使うパターンだろう。
「ハルマはさ、生まれは貴族?平民?」
「平民だよ。」
「私達貴族はさ、もう誰と結婚するかなんて決まってるの……私のお父さんは例外かもだけど大体は親同士で話し合って決めるのね……私はたまたま父さんのお陰で好きな人とお付き合いなさいと言われた……アリスのお父さんとも仲が良くて……意気投合……生まれなんか関係なく生きるのが良いってお父さんが……」
「へー。」
長くなるか?
「……平民出身のお父さんだからこそ、そういう事もあって、マリーダとも仲が良いし、クレアトラ街の街も気に入った……そんな、日常を……あのマルクレイブは……」
「へー。」
そんな長話をしてれば当然周りは見えなくなる訳で……。
「いて!」
「きゃ!」
ガタイの良いゴロツキにぶつかる訳だ。
「ぺちゃくちゃ話しながら歩いてんじゃねぇ!!」
「何よ!アンタこそ気を付けなさいよ!」
「ああ?!この小娘!何、良い気になってんだ!!」
「うるさい!!こっちは大事な話をしてんのよ!!」
すまん、聞いてなかった。
「どうでも良いわ!!」
ゴロツキは拳を振り上げるとエナは魔法を発動。
「ファイアー!」
炎はゴロツキに直撃……ぶっ倒れる。
「私に逆らうからよ。見てた?ハルマ?」
「はいはい。」
マジで頑固で強情ていう言葉が似合うよな……それとも高飛車というべきか?
それと、油断してはいけない……エナの倒したゴロツキが立ち上がる……多分気づいてないな……。
ゆっくりと前に進む。
「ちょ、何よ?」
ナイフか……十代そこらの女性相手にムキになるとは……。
「ち、近い!!」
なんか、エナがうるせーけど……そんな近くもねぇよ、3歩ぐらい距離があるだろ……。
ゴロツキがナイフを振り上げた瞬間、素早くエナの後ろへ周りゴロツキの手を押さえる。
「え?」
当然、エナは目で追えない。
「おっさん、それはやばいでしょ。」
「何もんだオメェ!」
「ただの平凡な平民で旅人です。」
そのまま手をバキバキにへし折りナイフを持てない手にする。
「があああああああ!!」
「強化魔法?」
エナはその力に驚き肉体を強化する魔法と勘違いする。
「いや、魔法は使ってない。」
「おい、旅人!早く治せ!」
そんなこと言われても……また同じことしそうだよな……。
「おい!そこで何をしている?!」
まずいな……この村の自警団か?素直に従う訳にはいかない……。
「エナ、いくぞ!」
「え?!」
彼女の手を引き、目立たない場所まで走る……。
路地に入れば、ある程度は目立たないさ……。
「助けなくたって、何とかなったし。」
「お前、ガキか……。」
「喧嘩売ってんの?!」
「実際……自分の立場を分かってない。」
「それ、どういう意味?」
「アリスの執事だった爺さん……お前の心配してんのに無碍に扱いやがって。」
「だって、あの様子じゃ私達に関わるなと言ってるようなものじゃない!!」
「だからだろ?あの爺さんは、お前にアリスの二の舞になって欲しくないんだよ。」
多分ね?
「だから何よ?!」
「お前の父親だってそうだ、心配してんの……全員な?だからこそ自分を大切にして欲しいんだよ、無闇に突飛な行動起こして周りに迷惑かけるもんじゃない。君には他にも出来ることが沢山あるんだから。」
「別に迷惑かけてないし……。」
やばい……泣かせてしまった……これじゃ説教おじさんだ……。
「とにかく……エナ?君がやりたい事を僕が手助けする……皆んなでアリスを救いだすんだ……だから一人で考えないで?」
ハンカチを彼女に渡す。
「うん……ありがとう。」
よし、これで突飛な行動はしないだろう。でまかせという方法を取ったが、彼女が無事になる道であればそれで良い。
とにかくだ、今回は上手く行かないだろう……本人もいないし、マルクレイブ卿の城に常駐しているという話も前に聞いてるしな……つまり無駄足……。
宿を取り夜まで休む。
てか、何で泊まるんだ……。
「良い?絶対に何かある……今日の夜に忍び込むわ。」
俺が舐めてたああああああ!!こいつの行動力……トラブルを起こすNPCそのものだったあああああああ!!そして、さっきの下りを返せええええええ!!
「アリスの両親はとっても良い人なの!会わせてもくれないなんておかしいし何かあるわ!」
ふざけんなあああああ!!そうならないようにしたんだろおおおおおお?!
「いやいや!俺は赤の他人ですけど、絶対そんな証拠ないだろ?!」
この国の奴らの傾向を見てきたが、何かと従順な奴らが多い……マルクレイブ卿に恐れを抱いてるなら尚更……。
「いーや!絶対ある!」
こんの頑固女……中々食い下がらんぞ……。
「もし仮に忍び込んで何すんだよ……。」
「話を聞いてみたい……アリスの両親は正義の為に剣を振るう騎士道精神に精通する一家……昔も私達家族が弱小だったにも関わらず手を差し伸べてくれた……。ある時を境にマネット家はミータ家ではなマルクレイブ卿本人に従うようになったの……何かあると思わない?」
「そう言われれば何とやらだけど……危険すぎだろ……。」
「手助けするって言った。」
「ぐ……。」
あの時の言葉撤回してぇ……。
『その危険……私が払って差し上げましょう。」
「は?」
天井からワープゲートが開き神々しい光が眩しい……まぁミトラス本人だが……。
『があああああ目がああああ!!』
『おい!悪魔と契約なんかするから!!』
なんか分からねぇど外が騒がしい……何が起きてんだ?
「で?何で協力すんの?」
「いや、センシアがハル様の存在を忘れてたようでして……今更ながらワープが出来る私がお付きに選ばれました。」
アイツ……俺に気づくのに夜までかかったのか……。
「ご安心を、教会の『封印の子供部屋』……『マオ』と『ナショルナ』はプリマとアシスに任せて来ました。」
「そ、そうか……。」
「ああああああ、アンタ何もんよ!!」
転移魔法を使用したミトラスに驚くエナ……こいつ単純だよな……。
「神ですが?」
「神様……。」
エナの両膝が崩れ、両手を合わせ懇願し始める。
「か、神様……どうか、どうか私にお力を!!私の幼馴染で親友を救ってあげたい……いや、救って欲しいです!!」
「良いでしょう。私は主人への奉仕の次に民への奉仕を行います……迷える仔羊よ……さぁ、立ちなさい。」
「お前はこの世界の神じゃないだろ……。」
ミトラスにワープしてもらい、マネット家の屋敷の裏に降り立つ。
「広すぎだろ……。」
「大丈夫、私……昔はよくここで遊んでたから中の構造は分かってるはず……。」
おい、最後何か付け足したか?
ミトラスは上空に滞在し僕たちを監視するようだ、直接的な手はあまり加えない……傍観者という言葉が一番似合う。
隠密系のスキルを使い足音を消す、エナと共に柵を越え窓の内鍵を『遠隔の万能鍵』で開ける。消費アイテムではないので便利だ、僕の職業的にも潜入系のスキルはあまり無いので気をつけなければ……。
中に入るとそこは使われてない客室……綺麗にされており清潔な印象を受ける。
「何か来る……。」
足音がした、この部屋に近付いて来てるようだ。隠れられる場所が見つからなかったので迷わずテーブルの下へ身を隠すが……バレるんじゃないか?
扉が開くと兵士が二人……見回りかな?
「聞いたか?」
「何がだよ?」
「マルクレイブ卿に支えていた、ゴブリンが1日で殲滅されたんだよ。」
「ああ……近隣の冒険者にでも狩られたんだろ?可哀想に。」
「でもよ、クレアトラ街はもう機能してねぇ……それに傷口を見たら見た事ない武器らしい……東洋のモノとは聞いてるが、この聖王国……他種族以外にも異国人にもうるさいからなー。」
「どちらにせよ、俺達に関係はねぇよ。黙って働くだけさ……そろそろ入れ替えだ、婦人の部屋前の警備兵に伝えるぞ。」
「チャンスか……。」
彼らの後をついていけば婦人の居場所が分かる……でも危険か……。
「あ、やべ……。」
「どうした?」
兵士が何か話している……すると、目の前に何かがコロコロとやってくる……指輪?
「落としっちまった……無くしたら嫁さんにドヤされる……。」
「手袋を外した時に落ちたのか……サイズ合ってるのか?」
兵士が屈みテーブルの中を覗かせる。
「こんにちわ。」
「ああ……どうも……ん?」
僕はその指輪を彼に渡し目があったら挨拶をした、挨拶は基本……誰に対しても隔てなく接する事こそ社会人として意味がある。
……と思っていた時期が僕にもありました。
「あんたねぇ!!あそこで指輪渡して、挙句に挨拶するとかバカじゃないの!!」
「うるせえええええ!!俺は礼儀を弁えただけだああああ!!」
現在、長い廊下をエナと共に全力疾走していた、警備兵付きで。
「止まれええええ!!平凡な顔付き!!大人しくしろおおおお!!」
「黙れええええ!!人の顔にケチつけてんじゃねえええええええ!!この腐れうんこ共がああああああ!!」
「礼儀って何だよ!!」
こんな時に限ってミトラスのワープホールが発生しない……システム上命令聞かないくせして性格が『気分屋』……今に思えば最悪の組み合わせだ……。
「止まれえええ!!止まらなければ矢を放つ!!」
正面に弓兵を確認……。
「レストオブチェーン!!」
エナが拘束魔法をかけ壁から魔法陣……中から鎖が出てくる。
弓兵はグルグルに巻かれ壁に引き寄せられる。
「そのまま突っ走るわよ!!」
弓兵を抜けると大広間、あの扉まで走れば!!
「またれよおおお!!」
玄関口の前に誰かが飛び降りる。
「この元聖騎士……『ダン・ガウルン・マネット』!!ワシの家に危険をもたらす因子を排除する!!」
恐らく、彼がアリスの父親だろう……。デカい剣……謎に禍々しく黒く光っている……聖騎士なんでしょ?
「ダン伯爵!!なぜ、アリスを連れて行ったの?!」
「エナ殿か……何故、この屋敷に入った?!」
「あなたも分かっているでしょ?!マルクレイブ卿の危険性を?!」
「うう……。」
すると急に頭を抱え始める……凝視しUIを開くと状態異常の欄に『催眠』がある……エナの絶対何かあるっていうのは的を得ていた。
「エナ……誰かに操られるって。」
「え?!」
そうだ、俺とメイド以外このUI見れねぇんだった……。
「なんか、精神攻撃とか出来ねぇの?」
さっき頭を抱えていたからな……多分何か解決策はあるような……。
「アリスはどうするの?伯爵のせいで彼女はマルクレイブ卿手足になている!これがあなたの望んだ未来なの?!」
「だ、黙れえええ!!」
すると外が神々しく光始める、窓という窓からその光が立ち込める。
「ぐああああああああ!!」
おーめっちゃ苦しんでる。
すると、ミトラスがワープし姿を表す。
「神の怒り……天柱。」
伯爵の足元から光の柱が出てくる。
「おわああああああああああああああ!!」
これ、大丈夫か……死なないよな?!
伯爵はバタリと倒れると何かが姿を表す。
「ぐえええええ……。」
「何これ?」
全身黒く尻尾と蝙蝠の羽のような……。
「悪魔……なぜここに?」
エナが悪魔と言ってるのでそうなのだろう。
「くそ……マルクレイブ卿に雇われた、この私が……。」
ああ……全部言っちゃたよ……。
「こ、これでも食らえええええ!!」
悪魔はダン伯爵が持っていた禍々しい剣を持ち闇の光を放つ。
「く、喰らわないだと?!」
恐らく、その剣でダン伯爵を催眠したのだろう……だが、僕はレベルの低い状態異常は効かない……ミトラスに関しても同様……そう俺達以外は。
「ご主人、あれ。」
「ん?」
「ハルマ殺す。」
「ああああああああ!!やっちまったああああああ!!」
エナが催眠にかかった……マジでどうする……。
エナの魔法陣から炎が出てくるが、弱い……ダメージも今ひとつだ。
「ど、どうなってんだあああああ!!」
悪魔が叫ぶが、それはこっちのセリフなんだよなぁ。
「ミトラス、催眠って解ける?」
「やってみましょう。」
「おいおい、待て待て!!」
悪魔が焦って割り込む。
「良いか?この催眠は俺によってもたらしたもんじゃねぇ……この剣『デビルヒプノーシスソード』によるもんだ……これは契約で成り立つ……許可なき浄化は死をもたらすのだ!」
死?
俺は嫌な予感がしたのでダン伯爵を再び凝視するとステータスには死亡表記がなされていた。
「は、伯爵うううううう!!」
ミトラスは死なないよう加減した……だが、項目に契約による死亡と細々と書かれていた……。つまり許可なき浄化だった。
「良いではありませんか?蘇生できますよ?」
「そういう問題じゃねーんだよおおおお!!」
お前らの倫理観どうなってんだああああ!!
「む、無駄だ!!死んでも契約は続いたままだ!!蘇生したところで、催眠状態だ!!この剣が許さん限り一生だぞ!!」
「では、悪魔だけを殺して、剣だけ入手しましょう。」
「おう、そうだな。」
「ああああああああああ!!」
僕はミトラスと共に悪魔をボコボコにした。
「ゆ、ゆるじてくだヒャい……。」
「で、どうやったら催眠が解ける?」
「あの……実は私……悪魔でも階級が低いので……分からないです……この剣はマネット家に伝わる聖剣でして……雇われた私が盗み悪魔界で再加工し呪いを施したものになります……。解き方はマルクレイブ卿が知ってるかと……。」
話を聞くに加工設計図を作ったのはマルクレイブ卿らしい、この聖王国の神に通ずる信仰がなければ浄化もできないとか……なので、FOOから来たミトラスではどうしようもない……え、詰んだ?
「もしかしたらですが……ダン伯爵の妻……『サリア・レント・マネット』でしたら剣自体の呪いを解除できるのでは?彼の方は聖女として名高いですし……。」
「とりあえず、剣だけ貰っていくぞ。」
「あ、はい……どうぞご自由に……。」
「ミトラス、ワープを。」
「はい。」
催眠に掛かったエナの手を引っ張ると振り解かれる。
「今は、マルクレイブ卿の言いなりでしょう……剣の主人はその本人ですから。」
ミトラスがエナのステータスを見て判断……そりゃそうだよな……。
「困ったな……。」
「い、いたぞおおおお!!」
「は、伯爵ううううううう!!平凡な人間めええええええ!!」
するとこの屋敷の私兵が多く来た、タイミング悪すぎだろ……。
エナの手を引っ張ろうとした瞬間足に違和感があった。
「拘束魔法……。」
魔法陣から出た鎖が足に巻きつく、しかもだいぶ威力を高めた物だ、攻撃が効かないと分かって悪魔と話してる間、鎖の強度を高めたのだろう。
「ご主人!」
ミトラスは杖を出し鎖に3発先端をぶつける。
「ここは危ないです!さぁ早くワープゲートを!」
鎖を砕いている間、敵が近くまで来ていた……彼女を連れ行く暇など無いし、何も知らないダン伯爵の兵士を傷つけ倒す事なんて出来ない。
エナを置いて急ぎワープホールを潜る……。
「え……?」
説明しよう……まず飛ばされた所が自分もよく分からない……ブックマークを絶対してない場所だ。
「なるほど……確かにこれはそそりますね。」
ミトラスも訳分からん事を言ってるが……目の前には恐らくダン伯爵の婦人『サリア』……アリスの母親なのだが……タイミングが悪かった……就寝時間かな……スケスケのネグリジェ……中には何も履いてない……人妻ってだけでこんなにもレベルが上がるのか……。
「きゃあああああああああ!!」
何で彼女が『サリア』だと分かったかって?彼女を凝視すればUIが出るだろ?僕は全体を凝視しただけ……やましい事はないし、それよりエナを助けなければならないが、もうちょっと凝視しよう……パラメータを見るのは大事だからな……。
第十話に続く……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます