実話だからこそ伝わる幸福感。ピアノと夜散歩が紡ぐ、大切な恋の記録

実話をもとにされているとのことで、飾らない言葉の端々から、筆者様の当時のドキドキや「幸せ」な空気が手に取るように伝わってきて、読んでいるこちらまで胸が温かくなりました。

ピアノサークルという舞台、そして「夜散歩」という特別な時間。 完璧に見えるサキ先輩が、ふと見せた弱さや孤独をヒカリさんだけに共有するシーンは、深夜の静けさと相まってとても美しかったです。先輩との距離が、LINEや散歩を通して少しずつ、でも確実に縮まっていく描写がリアルで、思わずニヤニヤしながら読み進めました。

「付き合ってないのに特別だった」というキャッチコピーが切なくも惹かれますが、作品全体に漂う透明な幸福感は、きっと筆者様がその時間を今でも大切に思っているからこそ醸し出せるものなのだろうなと感じます。 これからの二人の関係がどう描かれていくのか楽しみです。更新応援しています！