「無駄」。それは私が最も信頼を置いている文学性です。現実社会でひたすらに効率を求められ、タイパだコスパだと削ぎ落とされてしまう無駄にこそ、文学ならではの輝きが宿るのではないでしょうか。作者様は(エンジンをかけず)ただバイクにまたがり、思索に耽ります。この人は何をやっているんだろう、と、読んでいる私、そしておそらくは作者様自身も感じておられることでしょう。その姿、言い換えればアティチュードにこそ、文学性は宿るのだと、私は断言します!