月の夜

月と比べりゃあんたなんか不細工さ

おれは月が綺麗といったんだ


その腫れぼったい瞼を閉じろ

月の唇は乾燥でひび割れない

化粧水なんて必要ない


その円い沿線でいつものように夜を割り

隠している背中で礫を拾う


夜の闇を光で照らして

おれは夜空だけが希望だから

光と陰を対比で語るあんたを

馬鹿と罵ったおれが夜で あんたが月か


ごめんよ

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