とても素直で、読後にあたたかさが残るエッセイでした。
妄想する子どもだった自分と、文章を書くことが得意だった自分。その二つが五年生の国語で重なった瞬間の高揚感が、驚くほどまっすぐ伝わってきます。
特に印象的なのは、自作を自分で「面白くない」と評価した場面。
ここで初めて書き手としての視点が生まれた、という気づきがとてもリアルで、創作をしている人なら誰もが頷ける瞬間だと思いました。
挫折も回り道も、すべて含めて今の「楽しけりゃいいや」に辿り着いた流れが自然で、肩の力が抜けています。
文章を書く原点が、こっそりしていた妄想だったという告白が、読者にも「それでいいんだ」と優しく背中を押してくれる一篇でした。