自由落下

Rotten flower

第1話

風が私の体をさっとかすめていった。時間だ、っと精神が勝手に自分を急かしていく。もう、これでいいんだろうか。腰を少し下げる。車やビルが小さく見えた。そう、もういいんだ。


私は少し息を吸って、その空へと飛び出した。

昔、将来の夢は鳥だとあたりに言いふらしたのを思い出した。

その私に言いたい、今、私はあなたの見たかった光景を見ています。

その最後に、と。空気を切り裂いて、

私はどんどん下へと

降りていく。


これから先、


いったい


どうなるの


だろうか?



天国へ浮かぶか



地獄へ落ちるか



誰も知らない。




そうこう





言っていると





地面がそれなりに





近づいてきた。






少しづつ






体が






早く






なる。







痛い?







そんな







考えは







杞憂で








あった。

どんと、体がエネルギーを失う。痛みだとかそんなものを感じる隙もなく私の意識は遠のいていた。次に目覚めるのはどちらなのだろうと考えていると、まだ徐ろに体が落ちていく感覚がした。

地獄? いや、別の神の別の世界かもしれない。

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