こころの座標 外伝Ⅱ:曼荼羅崩壊

yugen

はじめての方へ

はじめてこの物語を手に取ってくださった方へ


この物語は、

派手な戦闘や分かりやすい勝敗を描く作品ではありません。


描かれるのは、

宇宙の深層に生じた、ほとんど見えないほどの“傷”。

そして、その傷が縁となって、

世界・記憶・魂の構造そのものが、静かに崩れてゆく過程です。


物語はSFの形式を取りながら、

神話、仏教思想、哲学的問いを織り込み、

「世界はどのように成り立っているのか」

「存在とは何によって支えられているのか」

という問いを、ひとつひとつ辿っていきます。


そのため、読み進める速度は速くありません。

用語も、出来事も、感情も、

あえて説明されないまま提示される場面が多くあります。


けれど、もし静かな文章を辿りながら、

意味が“理解される”よりも先に、

何かが“感覚として残る”読書体験を求めているなら、

この物語は、きっとあなたの時間に応えるでしょう。


物語の中心に立つのは、空海という一人の僧です。

彼は英雄でも救世主でもありません。

ただ、世界の縁が揺らぐとき、

その揺らぎを「観てしまう」位置に立たされる存在です。


この物語で起きる崩壊は、

誰かが悪意を持って引き起こしたものではありません。

世界そのものが、

長い時間の果てに抱え込んだ歪みが、

ついに形を取って現れただけなのです。


もし途中で立ち止まりたくなったなら、

無理に読み進める必要はありません。

章や話数を飛ばしても構いません。

意味が分からないままでも、先へ進んでください。


やがて、

断片だった言葉や出来事が、

ひとつの配置として繋がる瞬間が訪れます。


この物語は、

「分かること」よりも、

「観ること」を大切にしています。


どうか、ご自身の速度で、

この世界を歩いてみてください。


※本編は、

すでに崩壊が始まった“結果”ではなく、

その兆しが、まだ名も持たなかった時点から描かれます。

序章では、説明よりも「気配」を重視しています。

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