鬼林サイド 始まり

白衣を着た鬼林

学生「教授、吉興万という方が来られています」

鬼林「来客とは珍しい、それにかなり久しぶりに会う」

学生「誰なんですか?教授」

鬼林「さぁ、わたしもよくは知らない。1日しか会ったことがないからな」

学生「となると学会の方ですか?」

鬼林「まぁ後で話そう、行ってくるよ」





吉興「久しぶりだな、鬼林微威流」

鬼林「君もだ、吉興万」

吉興「あの日ぶりだな、懐かしい」



回想 死ねぇぇぇぇぇの部分





鬼林「忌々しい記憶だ、忘れてはいけないが」

吉興「爆弾を作れるほどの技術があったのにもったいないと思っていたんだ」

  「正義のために使ってくれて何よりだ」

鬼林「悪いが雑談をしている暇はない、何の用だ?」

吉興「捜査に協力してほしい。

   ウチは今警視庁の捜査一課で働いてるんだが、なかなか難しい事件が起きた」

  「君の科学力が必要だ」

鬼林「断る、そんなことをしている暇はない」

  「科学がわからないなら科学捜査班に聞けばいいだろう」

吉興「そうもいかない、今回の被害者は仏像の呪いで殺されたからだ」

鬼林「仏像の呪い、だと?」

吉興「そうだ。仏像の呪いで、都内の資産家が殺害されたんだ。

   殺害されたのは音楽プロデューサーの榊原仁。

   ミセスイエローアップルやofficialちょび髭dismなどの

   プロデュースを務めた名プロデューサーで、都内に豪邸を構えてた。

   で、榊原が自宅で寝ていた時に殺されたようだ。

   現場は窓がない部屋で、扉には内側から鍵がかけられていて、

   一晩中クラシック音楽が流れていた。

   寝室は音楽プロデューサーらしく、

   大量のスピーカーやルーターだらけだったよ。

   現場は扉の外では家政婦2人が料理を作っていたし、

   監視カメラでも不審な人物は映ってない。まさに完璧な密室だ。

   大きな物が落ちる音がして、何事かと家政婦が聞いたが返答がなく、

   嫌な予感がしたので警察に通報したそうだ。」

鬼林「それでなぜ仏像の呪いだと?」

吉興「犯行に使われた凶器だが、重さ10キロの仏像だったんだ。

   並の人間には凶器として使えない。

   そもそも重すぎる。殴るだけなら灰皿で十分なのに銅像を使う意味がない。

   それに家政婦によると、事件当日の一日前から「ヴーン」という唸り声が

   聞こえていたらしいんだ。

   調べてみたら、あの家は古い寺を潰してつくられたみたいで、

   犯行に使われた仏像は潰した寺から勝手に持ってきたものらしい。

   地鎮祭も何もせず、地域住民の反対を押し切って家を建てたそうだ。

   そのせいでバチが当たったんじゃないか、だから仏像の呪いだ」

鬼林「非科学的だな、ただの事故じゃないのか?」

吉興「違うんだ、探偵の勘が俺に言ってるんだ。

   これは、事件だって(カッコつけて)」

鬼林「なるほどな、事故に見せかけた密室殺人ってとこか」

  「わかった、仕方ない、捜査に協力しよう。ただし条件がある」

  「カニをくれ」

吉興「カニぃ?カネじゃなくてカニぃ?」


ベーリング海で泳いでいる吉興

急に潜り出す


吉興「とったどー!」



切り身の蟹を高く掲げる



吉興「約束のブツだ」

鬼林「よし、ひょうひゃにひょうひょくひひょう捜査に協力しよう

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