いつか書きたい話の設定。 ver.残酷

姫園東花

第1話 殺シ生キル病 概要

【概要】

殺生病。

それは、1日1人の他者を殺さないと体が崩壊する病。道具を使うと「生存ノルマ」達成とならないので、生きたれれば毎日素手で殺人を犯さなければならない。


血液感染のこの病気、発症率はなんと100%。毒をもって毒を制すというが、殺生病感染者は体内の異物をなんであれ無力化してしまう。毒も、ウイルスも、菌も、カビも……薬も。

そんなわけで、薬による治療はできないのだった。


素手で人を殺さなければならない。そのため、筋力は感染前の5倍ほどとなる。また、なぜか五感も5倍にはねあがる。だから感染者は、殺人の制限を抜きにしても不便を強いられることに変わりはない。


怪我をしても即死を避ければすぐ治る、切断すらも断面をうまく繋げれば長くて数十分で治るという生命力も相まって、ほとんど不死身の体が約束される。ただし、細胞が炭になるほどの火傷は修復不可能。


そんな病気が世界中で流行ったせいで、各国は大混乱。感染しては殺し、疑いあっては殺しあう。そんな中、この国は感染者に対して「見つけしだい殺す」という政策をとった。


が、政策の中心となっていた政治家……の家族が次々に感染。強行策は撤回、国民の不信を買い、政府の信頼は地に堕ちた。


台頭したのは黒十字。

白い双翼をはやした黒い十字架を旗印に、殺生病を「治療」という観点で根絶するために動く組織だ。


研究員が、殺生病のメカニズム解析と治療方法の構築を進め。

戦闘員が、その間の治安と研究所を守り。

発明員が、両者の道具や一般向けのアイテムの発明・流通・改良を担う。


戦闘員が戦う相手は、無駄に人を殺したり誰かをわざと感染させたりする「犯罪感染者」。感染者の見た目は、非感染者とほとんど区別できない。かろうじて、着用義務のあるリストバンドが赤くなっていることくらいだろう――見た目としては。


決定的な違い、それは体臭だ。


殺生病感染者は、その体から特有の香りを発する。だが、ごくわずかな香りだ。普通の人ならまず嗅ぎ取れない。例えばそう、殺生病感染者でもなければ。


そんなわけで、黒十字の戦闘員には殺生病感染者も含まれているのだった。彼らは「猟犬」と呼ばれ、首にチョーカーをつけている。チャームには黒十字の紋章。そこからは、感染者の体臭とはまた別の香りが漂う。その微かな香りの差によって、猟犬たちは同士討ちを防いでいるのだった。


殺生病は現状、不治の病。だからこそ、殺すことが唯一にして絶対の治療となる。それゆえに黒十字の戦闘員が犯罪感染者を殺すことを「執闘」といい、戦闘員を「執闘医」と呼ぶ。


なお、感染の有無を示すリストバンドや猟犬のチョーカー、殺生病感染者の皮膚すら炭に変える高周波ブレードやら光線銃やらは黒十字発明員たちの作である。


そんな黒十字だが、人材育成のために全国に学園をつくった。それが黒十字学園。中高一貫校で、感染者となった子供の受け入れもできる国内唯一の教育機関。


普通教育に加え、中等部では研究・執闘・発明の各分野について基礎を学ぶ。高等部では執闘科(執闘医を目指す)と内科科(執闘医以外の役割を目指す)に別れ、自分が極めたい分野の技術を習得する。もちろん、普通教育と平行して。


かなりハードな学園だが、入試or年度末試験で全教科満点を叩き出すと特待生になれるという特権がある。

特待生はその優秀さゆえ、数々の特権が認められている。学園の敷地内・学園行事などで発生した支払いが学園の経費で落ちる、制服のカスタマイズ(通常は中等部:学ランorセーラー服、高等部:ブレザー どちらも白黒 だが、特待生は白黒ながらも形のカスタマイズが可能)など。




これは、そんな残酷な世界の学園で生きる生徒たちの物語である。




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こんな話を書きたいと思っています。アイデアの自作発言、利用は私(姫園東花)以外NGでお願いします。


すでに他者様が書いていらっしゃるようでしたらお教えください。

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