第2話 辛みと悩み
私、
同棲中の、
私の、
彼氏が、
猫アレルギー、だから。
ああもう、泣きそう。
彼とは高校のときから付き合っていて――自慢じゃないけれど、熟年カップルのようにお互いのことはもう、知りに知り尽くしている。自慢じゃないけれど。
だから私は、彼が猫アレルギーだということを知っているし。
彼は彼で、私が猫派で、猫大好き人間だ、ということを知っているのである。
はぁ…………。なんだかなー。やんなっちゃう。
彼とは一生を添い遂げたいし、仲良く暮らしたい。だから私一人の要望なんかで波風を立てたくない。
というわけで、猫ちゃんを見るのはいつも画面越し。触れているのはツルツルとしたディスプレイ。これが最適解なのだ。
でも。
でもでも。
それでも私は猫を飼いたい。いや、触るだけでもいい。先っぽ、先っぽだけでいいから。「どこだよ、先っぽって」の問いには今はノーコメントとさせていただきたい。
ごほんごほん。
だから私はうーーんと熟考するのだ。
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