第11話無職になった俺たちがカフェを開業したら、世界中から客が殺到したんだが
数日後・街の空き店舗。
俺たち〈カオス・レギオン〉は、ギルドから依頼が来なくなったので、
「じゃあ何か商売でもするか」というノリでカフェを開業していた。
店名:「癒し系スライムカフェ・カオスレギオン」
看板メニュー:
• 癒し系スライム(ピンク・黄金・聖)のオーラ入りドリンク
• リリス特製「元魔王ブレンド」コーヒー(有給明けで復帰)
• ユート謹製「遅れてきた勇者の悔しさケーキ」
開店初日。
俺「まあ、のんびりやろうぜ」
……と思った瞬間。
ドカドカドカドカドカ!!!
店内が人で埋まる。
冒険者、村人、貴族、果ては他国の王様まで。
客A「癒し系スライムのオーラで疲れが吹き飛ぶって噂を聞いて!!」
客B「元魔王のコーヒーが飲める唯一の店だって!!」
客C「遅れてきた勇者が作るケーキが人生の無常を教えてくれるらしい!!」
リリス(エプロン姿・眼鏡)が慌てて注文を取る。
リリス「いらっしゃいませ~! 元魔王ブレンドお一つですね!」
(内心:私、こんな接客初めて……楽しいかも)
ユート(ウェイター姿)がトレイを運びながら遠い目。
ユート「俺……勇者なのにウェイター……」
ティアが厨房で新メニュー開発。
ティア「スライムの癒しオーラを魔導抽出してラテアートに……
俺の工学人生、ようやく報われた……」
アリシアが会計担当で計算機を叩く。
アリシア「売上……1日でギルド年間予算超え……」
グレちゃんは客の血を……じゃなく、テーブル拭き。
グレちゃん「ふふ、こんなに人間の匂いが近くて幸せ♡」
ゾルガはバリスタ見習い。
ゾルガ「元四天王がコーヒー淹れてます……人生って不思議ですね」
リリアーナ聖女は店内BGM担当(筋肉自慢しながら聖歌)。
「主よ、このコーヒーに栄光あれ!! アーメン!!!」
シルヴィアはスライムたちと一緒にマスコット。
「みんなに踏まれて……営業中も幸せ……♡」
キンゴと3匹の癒し系スライムがテーブル間をぷるぷる移動して客を癒す。
俺は店長席で大剣を壁に飾ったままボーッと。
「え~? こんなに混むとは思わなかった……」
1週間後。
カフェは大陸一の名店に。
予約は3年待ち。
他国から「フランチャイズ出店要請」が殺到。
ギルドマスターが泣きながら訪店。
ギルドマスター「依頼なくても……経済回しすぎです……
もう冒険者業界終わりそうです……」
ユート、トレイ片手にため息。
ユート「俺の聖剣……完全に飾り物……」
俺はいつもの調子で。
「まあ、平和で儲かってるし、なんとかなるでしょ~」
全員揃って絶叫。
「「「「「「「「「「それが一番怖いんだよ!!!」」」」」」」」
こうして、〈カオス・レギオン〉は無職から大陸一の富豪集団になった。
……でも、俺たちはまだ「なんとなく」毎日を過ごしてるだけなんだけど。
(第11話 完)
次回予告
第12話「カフェが繁盛しすぎて王様が視察に来たら、税金トラブルで大ピンチになったんだが」
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