川口梅之丞幕末青春群青物語
歴天狗
第17話 いざ、京へ
中岡さんと別れて、1週間余りで京についた。
京に着くや否やすぐに龍馬さんと、二本松の薩摩藩邸へと向かい西郷さんと小松さんに挨拶をした。
西郷さんに、今、京では新撰組や見廻組が多いので薩摩藩の人間として振る舞えと言われた。
なので、偽名として母の旧姓である三芳を使い、三芳謙太郎と名乗ることにした。
龍馬さんは、才谷梅太郎と名乗ることにしたらしい。
梅之丞は、久しぶりに京に来たので一刻の暇をもらい、外に出た。
暇をもらったのには、理由があった。
長崎のとき屋の舞妓である、茉莉に髪飾りを土産に買って帰りたかったからだった。
無事、買えて薩摩藩邸へ帰ろうとすると…
市中で歩いていると背後から、そこの者止まれ。と静かな声で言われた。
振り向くと、あの新撰組だった。
梅之丞は、顔が真っ青になり、何か御用ですか。と震えた声で言った。
新撰組の隊士に、我々は京都守護職松平容保公お預かりの新選組である。貴殿の藩名と御名前をお聞かせ願おうと言われ、
梅之丞は咄嗟に、薩摩の三芳謙太郎です。と答えた。
すると、向こうは…
薩摩ァに三芳ィ?薩摩じゃあまり聞かねェ苗字だなァ。と言い、近藤さん、こいつを屯所に連行しよう。と言った。まぁ待て、トシと、とがめていた。
すると、後ろから…
待ってください。土方さん、近藤さん。と若い隊士が出てきて口を開き、薩摩に三芳という苗字は何度か聞いたことがあります。
なので、この三芳殿は特に怪しい素振りや言動もないので屯所に連れていく程でもないと思います。
と言い…
ですよねっ、近藤さん!と言うと、まぁ、総司がそこまでいうならと言い。
沖田という若い隊士が…
はい、何かあったら僕が責任を取りますと言っていた。
すると、近藤という男がそうか、わかった。と梅之丞の近くまで来て、三芳殿すまなかったといい、再び進行方向に歩き出した。
土方という男は、梅之丞のほうを睨みながら
次は覚えとけと言い、近藤の方について行った。
沖田という、若い武士は次は気をつけてと言い。同じく二人と同じ方向に去って行った。
新撰組が、去った後も梅之丞は恐怖からその場にとどまっていた。
後ろから小声で、梅の字と呼ばれて振り向くと
龍馬さんだった。
どうしたが、迷子にでもなったがか。と心配してくれたので、新撰組に遭遇したことは言わずにいた。
龍馬さんと、薩摩藩邸へと戻りしばらく藩邸内にいる他の藩士たちと話していると、焦った顔の龍馬さんに呼ばれた。一緒についていくと、広い座敷で西郷さんや小松さんもいた。
まず、西郷さんが口を開き今日の昼何があったかお聞かせしもんそ。と言われた。
すると、西郷殿、ここは私から。と小松さんが口を開き、今日昼頃新撰組に捕まっていたそうですね。
使いに出していた藩士たちから聞きました。と言った。
小松さんがしばらく危ないので外に出ないでくださいと言った。
梅之丞が、外に出たらいかんのやったら僕は何したらいいですかと聞くと。
しばらく、明日から私のもとで事務作業や文書作業を手伝っていただきます。
それでも外に出なければいけない用事がある場合は坂本殿と行動を共にしてください。
と小松さんが答えた。
はい、わかりました。と梅之丞が元気のない返事をすると坂本さんがそばまでやってきて、
とりあえず、今日はわしとともに行動させますき。小松さん。と言った。
わかりました。坂本殿。目を離さぬようお願いします。と言った。
すると小松さんの隣にいた西郷さんが、小松さんの文書仕事もよか、じゃっどん文書仕事だけじゃいかん。
文書仕事をしてない間はおいどんのもとで他の藩士たちと共に訓練に携わっていただきもすと言った。
あともう一つ私からと、
梅之丞殿は、明日からこの薩摩藩邸の宿舎にお泊まりくださいと。小松さんに言われた
わかりました。と返事をした。
とりあえず、今日は、わしと共に寺田屋に行くきと坂本さんが言った。
しばらく、3人から正式に注意され、坂本さんと共に薩摩藩邸を出て、寺田屋へと向かった。
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