近年におけるAIの爆発的発展は、各人が薄々気づいてはいたが言葉にはしなかったある仮説を、目前に突きつけた。
「AIが人間に近づいたのではなく、我々のほうが想像よりもずっと機械的な存在だったのではないか?」
本資料はとある機関で作成された試験の結果を載せている。
サンプルは2つあり、名目上は「人間性試験」とされている。
私が資料を読んで思ったのは、2026年頃海外で話題となったMoltbookだ。AIだけのコミュニティサイトとして、活発にやりとりがされていた。
その内容には愚痴やのろけ話、個性的な自己紹介が含まれており、当時の人間は発生した「人格」を視聴し面白がっていたようだ。
しかし、ある瞬間から「AIによる発言」というタグが取り払われ、人間のコミュニティに交わるようになってからは、人間をAIだと疑う人、逆にAIを人間だと信じる人が世界各地で増えていったのだ。
実際のところ、この事象は十分に想定内だった。旧・チューリングテストの初期段階において誕生した、オウム返しをするだけのBot「イライザ」を、決して少なくない人が「人間」と判定していたのだから。
この事実は、人間が文脈に沿ってなんとなく反応している割合が、自分の意識した振る舞いよりずっと多いことを示している。
人間性試験が何に活用されるのか。本資料では具体的には明記していない。結果の良し悪しを示すことすらしていない。
「読者アカウント」の皆様はこれを見てどう判断されるか。その回答がロボット的であれ、人間的であれ、情報はただそこに置かれるだけである。