主人公は、空よりも高いところまで行ってしまった旦那様のことを待ち続けます。
待っている日にちで、何度も空の彼方にいる彼のことを、カウント しているのでしょうね。
映画の、ファーストマンを思い出しました。
昨今の科学技術。そして涙ぐましいトライアンドエラーの産物で、地球外作業のハードルは若干低くなりました。
タグによると、旦那様が向かっているのは、月。
……いよいよファーストマンになってまいりましたな。
このご時世便利になったもので、話したい人と割とすぐ、話せたりします。
しかしそれが、電波の届かない人だったら? 電話に出る暇すら、ない人だったら?
私でもそうですなあ。
会えない相手のことを、無意識のうちに思い出してしまうのではないでしょうか。
切なく、切実な文章。
そして、会える人には今のうちに、会っておこうと思える作品にございます。
ご一読を。