第12話 喪失

医療従事者が咲に告げる

医療従事者「芹沢さんは亡くなりました。」

咲「嘘だろ!嘘だろ!千秋!!!千秋!」

普段冷静な咲が悲しみにくれていて冷静さを失っている

そして千秋の頬を撫でている

そしてその知らせを聞いた千秋の両親が駆けつける

母「千秋…千秋…」

泣き崩れる

父「千秋、、」

絶句する

まだ幼い春輝は理解できないのでカメラを持って千秋に近づく

春輝「ねぇ〜秋兄〜、秋兄〜、起きてよ〜俺映画撮ったんだよ~」

千秋の病衣を揺らしながら

咲は春輝と目線を合わせ泣きながら春輝の頭を撫でながら言う

咲「春輝…千秋はもう死んだんだ。」

その言葉に春輝はようやく理解して泣き出す

咲が頭を撫でる手つきと亡き兄が頭を撫でてくれた手つきが重なるからだ

春輝「うわ~ん秋兄〜秋兄〜」

泣き喚く

かつて、面倒くさくてたまらなかった親友の弟。今ではもう彼は自分の弟のように大事に思っている。

咲「春輝!春輝!ごめんな~」

泣きながら春輝を抱きしめる

一緒に泣き崩れる千秋の短い人生の光の2人。

小さな春輝が千秋の病衣を揺らし続けた

そして10年の時が流れるー

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