この物語の最大の魅力は、主人公リンゴという少女の「生き様」にあると感じました。
彼女は特別な力を宿しながらも、誰からも歓迎されず、理解されず、それでも諦めずに前へ進み続ける女の子です。
序盤で描かれる赤の都を襲う災厄と、英雄たちの壮絶な選択は重く、しかし物語の土台となっています。その重さを引き継ぐように、リンゴの人生もまた理不尽と孤独に満ちています。
それでも彼女は卑屈になりきれず、拗ねながらも真っ直ぐで、どこか愛嬌のある行動を取り続けます。その姿がとても人間的で、応援したくなりました!
特に印象的なのは、リンゴが「認められたい」という想いを原動力にしながらも、決して誰かを踏み台にしようとはしない点です。
失敗しても、傷ついても、悔し涙を流しても、彼女は自分で立ち上がろうとします。その姿は痛々しくもあり、同時にとても眩しくも感じられます。
また、師であるヨイバネとの関係性も本作の大きな魅力。厳しさと優しさ、教師としての責任と人としての情が交錯する描写がすごくいい雰囲気を醸し出してます。
リンゴが力を暴走させた夜の出来事は、単なる覚醒イベントではなく、「守られ、守り返す」物語として深く心に残りました。
物語が進み、リンゴがブロンズ魔術師として歩み出す場面では、彼女の成長と同時に、新たな仲間たちとの関係性が描かれ、その軽快な会話と緊張感のある戦闘描写のバランスが良く、世界が一気に広がっていく感覚を味わいました。
この作品は、ただ強くなる少女の物語ではありません。
「傷つきながらも、腐らず、前を向くこと」の尊さを、リンゴという不器用で真っ直ぐなヒロインを通して丁寧に描いています。
この後、リンゴがどのように成長するのか、どのような苦難に遭遇するのか……
リンゴとともに味わっていきたいです