「金の籠を捨てて、わたしは自由な空を選ぶ」

冒頭から主人公タリシャの覚悟が胸を打ちます!
土の国の第一王女にして地脈の巫女――本来なら誇り高き運命のはずが、右大公家末姫リェンの登場で全てが揺らぎ始める。「象徴として大事にされるのではなく、自分の足で運命を歩く自由が欲しかった」という彼女の叫びが痛切です。
本来一代に一人しか現れない地脈の巫女が二人?王家と大公家の思惑が入り乱れる中、タリシャが選んだのは、草の国タリク王太子の手を取り、広間で高らかに宣言すること。
幸せだった日々の回想と現在の対比、重力の塊を操る巫女の力、そして「プライドを尊重しない人たちのもとで人生は浪費しない」と言い切る強さ。
王女の誇りと自由への渇望が交錯する、ファンタジー×政治劇。続きが気になります。