第6話 ぬいぐるみと思い出巡り


みいが帰国して一緒にいられるのは残り1日、

今日だけだ。その後はいつ会えるか分からない。もう会えないかもしれない。幸せを溜め込もう。

昨日は1日あったので遊園地に行こうとしていたが暑すぎたので水族館に変更した。昨日も昔のように手を繋ぎながら水族館をまわった。みいは1000円のくじを3回引いたが全て当たらなかったので小さいぬいぐるみを3つ僕の家に持って帰った。家に戻り荷物を置いて、出会った立ち飲み屋に行き、お酒を飲んだ。2人してベロベロになりながら帰った。そして今日目覚めてしまった。


起きたくなかった、ずっと一緒に寝ていたかった、帰って欲しくなかった。

それでも朝は来るのだ、素敵なことだけど今日に限っては来て欲しくなかった。

飛行機の便は17:00だったので15:00までしか一緒にいられない。

朝から動いた。そのまま帰るので大荷物を引きずりながら。昔よく一緒に行っていた銭湯に行き、一緒に行ったご飯屋さん、夜によく話していた公園、そして2人が前に住んでいた家を見に行った。全て何も変わってなかった。そして僕たちもあの頃に戻っていた。

最終日は思い出巡りというかたちになった。

みいは思い出を記憶にも記録にも残そうとたくさんの写真を撮っていた。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る