貴族社会と国家機密という重たい設定を土台にしながら、ここまで軽やかで温かい物語になるのかと驚かされました!
本作の最大の魅力は、「作られた公爵」という突飛な設定と、それを支える仲間たちの関係性です。
無魔力の令嬢アーテル、対人恐怖症の公爵ジョジィ、常識外れだが有能なフロッシ、そして侍女パリス。
どのキャラクターも欠点を抱えながら、互いを補い合って前に進んでいく姿がとても愛おしく、自然と応援したくなります。
会話のテンポは軽快でユーモアに満ちている一方、背景には「国家的な嘘」「血統の証明」「危険な任務」といったシリアスなテーマが静かに流れており、そのバランスが絶妙です。
笑って読んでいたはずなのに、ふと背筋が伸びる瞬間がある……そんな読書体験でした。
政治陰謀ものが好きな方にも、キャラ同士の掛け合いが好きな方にも、自信をもっておすすめできます。
コメディとシリアス、人間ドラマとファンタジーが美しく噛み合った一作です。
続きが気になってページをめくる手が止まらない、そんな魅力にあふれた物語でした!