少しずつじっくり読み進めたいと思い、現在は第二章「魔王討伐」まで拝読しています。
タイトルに「叙事録」とある通り、単なる勧善懲悪では括れない、どこか壮大なテーマが感じられる物語だと感じました。
また、文章や描写も丁寧で、気づけば物語の空気に引き込まれていました。
第二章では、女神の啓示のもと、魔法使い、騎士たちを討伐していく流れが描かれます。
しかし彼らは単なる「悪」としてではなく、家族を持つ一人の人間としても描かれており、その現実を抱えたまま正義の名の下に刃を進めていく描写が胸に残りました。
討伐のたびに女神へ勝利を報告する一方で、主人公の内側には影のような感情が芽生えていく。
盲目的とも言える真っ直ぐさがあるからこそ、読んでいて心が締めつけられました。
この先、主人公が、いくつもの出会いと別れ、そして贖罪と再生の先で何を見出すのか――目が離せません。
そして個人的には、女神の正体がとても気になっています。
いずれ主人公が女神と対峙することになるのか、その行く末も楽しみにしています。
力を持つ者が抱える罪と後悔、そして祈りを、
柔らかな筆致で誠実に描いた物語です。
剣を振るい、敵を打ち倒す爽快さよりも、
迷い、立ち止まり、それでもなお守ろうとする意志が印象に残ります。
正しさを疑いながらも、それでも救いたいと願うソフィーの姿は、
とても人間的で、胸に迫るものがありました。
派手な英雄譚ではなく、
光と影のあいだを歩く叙事詩。
強さとは何か、正義とは誰のためのものなのかを、
静かに問いかけられているように感じます。
わかりやすい悪役や単純な勧善懲悪ではない、
重厚な世界観と感情の積み重ねを味わいたい方に、
ぜひ手に取ってほしい一作です。
今後の展開も楽しみにしています。