駅近(えきちか)あるもの今昔(いまむかし)

なかむら恵美

第1話

中学生、いや、高校生の時。

何かで

「日本のどんな片田舎。かなり都会から離れた田舎。郊外に行っても、駅の近くに必ずあるのは、本屋とパチンコ屋、一杯飲み屋だ」

ってのを耳にし、

(成程ねぇ)

納得をしてしまった。


本屋→お勉強(日本人の勉強熱心度、勤勉さ)

パチンコ屋→余暇(昔で言えば、忙中閑あり?)

一杯飲み屋→他人(特に仕事関係者)との交流(コミュニケーション力)


何となく日本人っぽい。

当時、わたしは愛知県の尾張旭市に住んでいた。名古屋寄りの某地である。

最寄り駅は地下鉄・東山線の藤が丘駅。学校が名古屋にあったので、東山線を利用していたのだ。

あの頃の藤が丘駅前は、バス路線を中心に考えられた、円形のこじんまりとした場所だったが、確実にあったような気がする。

但し、各々、店舗は1店ぐらい。古い話だ、自信がない。

幼い頃に住んだ群馬県の桐生市や、千葉県の稲毛台町(現・千葉市稲毛区)の駅前にも、3業界セットで(?)あった。

駄菓子屋さんもあったりしたな。


あれから〇○年

今や、本屋もパチンコ屋も一杯飲み屋も。

個人商店は、もはや余程の顔。地元の顔でないと潰れている。

代わり、何が駅周辺に存在するのか?介護施設と、学習塾にコンビニだ。

同じ様な件数が、同じ様に競うように建てられている。

ダイレクトに告知チラシも四六時中、郵便受けに入っているが、多くは即、ゴミ箱ゆき。


時代も変わりましたなァ。

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駅近(えきちか)あるもの今昔(いまむかし) なかむら恵美 @003025

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