一見淡い一目惚れですが、読み進めると、学生の等身大の会話と感情、心の揺れが自然に胸に入り込んできました。楽しく読める一方で、切なさも同じぐらいあります。この物語がピンポイントで刺さる人にとっては自分のことだ...と感じるのではないでしょうか。
二人の距離感や心情の変化が素敵な物語です。端からみた彼女の姿と、主人公に対する接し方のギャップがとても良かったです。砕けた物言いも可愛らしいです。主人公のサポートが健気で、その優しい人格が読み手にも伝わってきました。時間軸の進行や、彼女に手を差し伸べる構図も素晴らしいと感じました。想いを伝え、支え、背中を押された彼女の行く末を見届けた主人公が、一体どんな心持ちでそこに立っていたのか。物語に施された仕掛けを多くの方に味わってみて欲しい作品です。