クロカン車を飛ばしてハンバーガーを頬張る「世俗的」な主人公が、物理法則を無視した「異質」な神社へと踏み込んでいく温度差に一気に引き込まれました。劣化のない朱色の鳥居、構造の矛盾した御社殿、そして掲げられた「畜生腹」の札。静寂の中に潜む異様さが、丁寧に描写されています。特に、ご神体として浮遊する「生贄の巫女」の生々しさは、美しくも残酷で、本作の持つダークな世界観を象徴していると感じました。