異能力者育成学校の無能力発明家

自称漆黒(笑)

幸運なのか、不運なのか…

俺の名前は海田灰。16歳。夏休み明けの今日、9月1日に異能力者育成学校に転校する無能力者である。まず言わせてほしい。校長バカなの?ワシ無能力ぞ?

先日、不運にも一人暮らしの俺の家のポストに抽選に当たったという手紙が届いた。異能力者育成学校「アポカリプト」は世界でも有数の学校で、毎年入学を志願する人が大量に押し寄せる。今年から抽選で入試を受けてない人にも入学する権利が与えられるとは聞いていたが、まさか来るとは思わなかった。

そんなこんなで朝の身支度を済ませ、家を出ようとしたとき

「よっ、相棒」

二階の自室の窓から出てきた黒髪細マッチョは小学校の頃からの親友であり相棒の天田誠一。彼も無能力者でありながら持ち前の筋肉だけでアポカリプトに入学できた変人である。こいつはどこからか今日俺が入学する情報を入手し、今に至るというわけだ

「さっさと学校行こうぜ」

「だーってるよ」

「なんか元気ないな?」

「新作プラモの抽選外れたんだよ」

「あっ…やっぱり?俺も」

そんな会話をしていると学校に着いた。

「教室は?」

「一番下。当たり前だろ。」

そう。この学校には階級というものがある。

能力が強ければ強いほど階級が上だし、弱かったり危険すぎると下。もちろん俺らは能力を持ってないので一番下の階級という訳だ。

「ゲッ…クラス違うじゃん…」

天田がガッカリしたような表情でそう言うが、俺は正直なんでも良かった。

「俺のクラスは右方向のB棟だから…こっちか」

先日送られてきた校内案内図を見ながら『1-α』…いや待てなんだαって。

心の中でそうツッコミつつ、教室に入った。

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