私は、中絶を軽視する奴らの考えが理解できない。生命を奪う行為だというのに、なぜ軽視できるのか。中絶を軽視する人間に、なぜ中絶を軽視しているのか、尋ねたことがある。

　そいつの言い分は、こうだ。まだ産まれていないのだから、命がなんだとか、言ってどうなる。別に、何も問題は無いだろうとのことだった。ほう、なるほど、全く理解ができないな。産まれていないのなら、生命を奪っても良いのか?そうか。ならば、妊婦の腹を蹴り、腹の中の赤子だけを殺したとしよう。お前の考えであれば、粗方、この行為は許される行為となるが、本当にそれを許せるのか問うてみたいところだ。

　私は、命は平等に大切だという価値観を持っている。なので、無理矢理に孕まされたなどでない限り、中絶はあまりよろしくないことだと考える。これを言うと、次のようなことを問われた。

｢それでは、避妊具をしていたにも関わらず、望まぬ妊娠をしてしまった場合はどうだ?他にも、経済的に余裕が無く、仕方なく中絶を選んだ場合は?｣

　なんだ、簡単な質問だな。私の答えは決まっている。無論、性行為をしたお前らが悪い。

　まず、一つ目の問いの私の答えだが、避妊具は必ず妊娠を防げるものではない。そんなことは当然、理解しているだろう?そのリスクを理解し、覚悟をした上での行為じゃないのか?まさか、妊娠を望んでいた訳でないのに、色慾に溺れ、一時的な快楽の為だけに性行為をしたというのか?呆れると共に、心底軽蔑する。そんなことをするお前らが悪いに決まっているだろう。

　二つ目の問いの私の答えは、経済的な余裕がないのにも関わらず、子供を作るなんて。後先考えずに、行為に及んだお前らが悪い。仮に、産んだとして、子供に苦労をさせることになるだけだろう。子供に苦労をさせてまで、子供がほしかったか?なんて、わがままな。子は親も環境も選べないんだぞ。子供が哀れだ。

　色慾に溺れたお前らの無責任で愚かな行為の所為で、生命を奪うというのか。そんなの、人殺しも同然だ。

　と、私はそう思う。

　まあ、あくまで私の考えだ。押し付けるつもりはない。こんな私の独りよがりを、御清覧ありがとう。