最大で最弱な私の願い
子律
最大で最弱な私の願い
生き甲斐ってなんだろう
そのために生きてもいいと思えるもの
私にとっての生き甲斐
それは物心ついた時から変わっていなかった
きっと母のお腹にいた時も
物心つく前もずっと私の傍にあったもの
あの子達は私に色をくれた
モノクロの世界と心に温かい色をくれた
私はあの子達を愛している
今までも、もちろんこれからも
私はあの子達に愛して貰えないのだろうか
そうでなければ何故認められないのだろうか
愛していても愛されなければ意味が無い
一方通行の音など誰の心にも響かない
楽しめればそれでいい
そのはずだったのに
いつしか楽しくもなくなった
誰かに評価されるために作り上げた音を
ただ一方通行で流すだけ
私の人生みたいに適当で
「普段から良い行いをしなければ歌に出る」
そう言い放った先生の言葉が深く刺さった
歌を歌う度何故か心に穴が空いて
その度に少しずつ愛が透けていく気がする
私から音楽をとったら何が残るだろう
その時音楽は悲しんでくれるだろうか
今もまだ透け続ける愛を前に立ち尽くし
静寂と涙が頬をなぞる音だけが鳴っている
最大で最弱な私の願い 子律 @kor_itu-o
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