王国の物語として描かれていますが、親子の確執や友人の裏切り、社会へ出たときに誰もが経験するであろう不安感は現代社会にも通じるものだと感じました。取り上げられている内容はどれも心が重くなるテーマだといえます。実際に主人公は前半、かなり後ろ向きでした。しかし、陰はなく明るさや光が常に感じられる展開のため、マイナスな気持ちに引きずられることなく読み進められます。
読み終わった後、私はこれまで何回、選ぶ経験をしただろうか、間違ったものを選び後悔したり喜んだりしただろうかと考えました。これからも選ぶ時は「間違ったらどうしよう」と戸惑うと思います。ただ、この物語と出会えたことで選んだ自分を信頼し、前を向いて行けると思えました。
選ぶことにためらいを覚えた時、読んで欲しい物語です。