第1限目 説教
職員室に着いた僕たちは、先生に叱られていた。
「高橋君はこれで何回目?」と先生が叱った。明らかに怒っている。
「すいません」高橋が弱々しく謝る。
「和田君も何回も遅刻してるよね?」先生が言う。
「すいません」僕も高橋に続き謝った。
「毛利君は今回が初めてね、何か理由があったの?」先生が聞く。
「僕は寝坊ですよ、和田君たちが待ってくれたんです」と毛利が言う。
『毛利ありがとう!』とつい口に出そうになった。
「はぁ、まあ今回は許すから授業しっかり受けてきなさい」と先生に言われたので、
僕たちは教室に向かった。その途中2−4の前を通ったが異様に静かだった。
中を見たら誰もいなかった。「あれ、4組って最初数学じゃ?」僕は2人に聞いた。
「確かそうだったと思うけど」高橋が答える。「今日って水曜?」毛利が聞いてきた。「うん、今日は水曜」僕が答える。「なら数学のはず」と毛利が言う。
「だよな!」高橋が自慢げに言う。僕はなぜ4組がいないか気になったが、
もうすぐ授業が始まるので早く5組に向かった。
教室にはすでに先生がいた。国語の林 明(あきら)先生だ。
年齢は26歳国語教師の中では若い方だろう。今更だが大川先生は27歳だ。
教室に入った瞬間林先生が「おい遅いぞ!」と大きな声で叫ぶように言い放った。
「すいません」と3人で謝る。「、、、理由は?」少し落ち着いた林先生に聞かれた。
「遅刻して怒られてました」何の策もなしに高橋が言った。
『おーーーーーーい高橋ぃぃぃぃ』と叫びそうになったがグッと抑えた。
「今度からは遅刻するなよ、」林先生は呆れたように言った。そして国語の授業が
始まった。
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