異世界転移し損ねた俺は現実世界に現れたダンジョンで無双する

灰灰灰(カイケ・ハイ)※旧ザキ、ユウ

第1話 え? 俺だけ異世界転移しないとかそんなパターンある???


 おいまじか。まじかおい。本当の本当にマジかよ。


 ――なんか俺だけ異世界転移していないんですけど。


 俺は目の前の面白いぐらいに忽然とした光景に呆然とするしかなかった。青春の代名詞でもある高校生が集うであろう教室には俺以外の人がまるで存在していない。


 どうしてこうなった。そんな疑問が何度も頭の中で反芻されるが、残念ながら俺の無知蒙昧な頭脳ではその答えは出そうもない。


 ことのあらましはこうだ。

 時間にして数刻前。騒がしい教室の中、認めるのも癪だが陰キャである俺、地獄坂 狂死郎は寝たフリをすることで時間経過を図っていた。いやボッチじゃないです。アレです、どっかの偉い人も友達を作ると人間強度が下がるとかいってたし。


 とまぁそんな中だ。突如と教室の中心から魔法陣のような広がり、教室全体を包み込んだ。


『我らが世界をお救いください』


 そして次の瞬間、教室内に三〇人以上いたはずの同級生達は影も形も存在していなかった。


 これには日ごろテロリストが教室に襲い掛かる妄想に浸っている流石の俺も大変動揺した。めっちゃ動揺した。いや本当にマジでどういうことなんだってばよ。


 しかし日ごろネット小説投稿サイトを徘徊し、この手の話に少しうるさい俺はすぐにピンときた。あ、これ異世界転移ですわ。


 まじかー。異世界転移するなんて小説は滅茶苦茶多いが、このパターンは予想外ですわー。え? 普通だったら陰キャな俺君がチート能力貰って無双ハーレムを築く感じじゃないんです? 違う? そんなー。


「回想終わりっと……」


 頭の整理を目的に事件の回想をしてみたが、ものの三分もかからず終わったんですけど。インスタントラーメン以下かよ。


 しかしどれだけこの無知蒙昧なる頭をこねくり回したところで、現実はおろか俺の認識すら変わることは不可能だった。現実君が問答無用に金鎚で殴ってくるようなもん

 だ。しかも工事現場で使うような大きいタイプで。


 はぁ~。

 正直認めたくないが認めざるえないだろう。だってこの教室には俺以外誰も存在しないわけだし。

 どうやら俺ただ一人だけ異世界転移し損ねたらしい。


 しかしアレだ。このままじゃ自分だけ損した感が否めない。いや転移先がヘルモードであればむしろ九死に一生スペシャルって感じなんだけど。そんなことは分からないのでとにかく腹の底にもやもやした鬱憤が溜まってしょうがない。


 どうしたものか。


「よし。ステータスオープン」


 ものは試しだ。とりあえず思いつく定番の台詞言ってみたり。


「ま、流石にそんな都合良い展開あるわけないか――」


 ピコン

 PC画面に映るようなウインドウみたいなものが眼前に飛び出した。

 そこには俺の想像通りの内容が記載されており――


 職業:勇者の模倣品【変更不可】

 Lv.1

 HP  100

 MP  25


 筋力 10

 耐久 10

 魔力 10

 俊敏 10

 運  -999

 ステータスポイント 0


 スキル

『鷹ノ目』



 あ、異世界転移特典は貰える感じですか。





◆はい、始まりました。新連載です。


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