買いに行ってやるよぉ!春巻き
夢宮ことね
第1話 春巻きは美味しい
「はっるまき春巻き、らんらんらん」
ど平日の深夜一時。俺は某コンビニチェーン七百十一の買い物袋を手にぶら下げて、ウキウキとスキップしていた。
たしかに今の俺は不審者だ。状況がすべてを物語っている。
さっきからたまに通る通行者に怪訝そうな目で見られるが、そんなことは気にしない。
なんで今の俺がこんなにもメンタル無敵かって?
それはすべてこの袋の中身のせいだ……春巻きが二個。
そう。二個あるんだよ。金が無いからっていつも一個で我慢していた春巻きが二個あるんだ。
なんで二個あるかって? そりゃー気になるよな?
それは、それはだな七百十一で春巻きの半額セールをしていたからだ!
いやっふーー! 七百十一ばんざーーい! いつもありがとぉーー!
「帰ったら食べるの楽しみだなあ」
スプリングロール・マキ……。
ふと、その名前が浮かんだ。
あまりにも春巻きが好きすぎる俺に、中学の頃の同級生がつけてくれたあだ名だ。
俺はこの名前を凄く気に入っているんだ。
なぜなら、春巻きが好きだからだ。
ちなみに嫌いな食べ物は、アロエとアセロラとかっぱ巻きと鉄火巻だ。
そうこれは、七百十一の春巻きをこよなく愛すニートの俺がただ幸せに春巻きを食べる物語のはずだった……。
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