「 」

いえろーぺんぎん

「」

 何の変化もない。何気ない日常。 私はどんな日々を過ごしたいのだろう。


ーーーーーー!


世の中から切りはなされたような山にそびえたつ学校。


 私はそこで授業を聞いていた。 何を聞いたのだろう。授業が終わるやいなや 一目さんに走って逃げた。数人の足音が迫ってくる気配を感じる。螺旋階段を飛び降り、視界の中を下に下に流れてゆく木目を見ながら走った。途中、何人ものローブを着た生徒とすれ違う。後ろも振り返らないまま、逃げて逃げてたどりついたのは。 がけ。先にはずっと森が広がっている。少し戸惑ったが、私はがけから緑の海へと飛び降りた。左手をかざし、ほうきよ出ろと強く願いながら。

 先がとんがっている針葉樹は、どんどん視界の緑の面積を広げていく。箒は出ないまま、どんどん落下する。私は、辛抱強く待った。

 地面すれすれになったとき、私は何故か、箒にまたがり浮いていた。 それから、急かされるように、箒に右手を添え、前に体重をかける。箒は動き出し、ぐんぐんスピードが上がっていく。幹を避けながら、木々の上まで上昇し、落ち着いたところでようやく後ろを振り返った。どんどん学校が小さくなる。 直に追手が来る。どこまでも続く針葉樹の森に、ほうきがおそく感じる。早く速く前へ進め。


 それから無我夢中で前へ進んだ。 目指す場所もないまま。 ただ学校から少しでも遠くに行きたかった。 真上で照らしていた太陽がいつのまにか低くなり頭上をおおいつくす青がだんだん暗くなる。 私はひときわ目立つ入道雲の方へと進んだ。


夢を見ていた。

そして目覚めた。 逃げ切れなかったと後悔しながら。








読んでいただきありがとうございます!

 さて、あなたは、夢を見たこと、そしてそれを覚えていますか?

 夢の中って、緊張感があったり、ご都合物語であったり、だけど、面白いですよね。

 私の文才のおかげで、景色を忠実に再現する事が出来ないのが残念ですが、ここまで読んだ貴方にはそのような経験があるのではないでしょうか?

 夢の中では貴方が主人公です。貴方に今日もいい夢を見られますように。

          byいえろーぺんぎん

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「 」 いえろーぺんぎん @002005

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