感想文のヒント集(本編)
●「もしも」「たとえば」「どうして」
読書感想文を考える際に、「もしも」「たとえば」「どうして」
この3つを中心に考えると感想が書きやすいかと思います。
「もしも、私がこの物語のように時間を巻き戻す魔法を使えたら――」
「たとえば、私がこの間見たニュースでこんなことが言われていました――」
「私は、この物語の主人公にはなりたくないと思いました。どうしてかというと――」
ちなみに、私の恩師の言葉によると、感想文は「批評や悪口、反対意見でもいい」ということです。
むしろ、その方面で書いたほうが、読書感想文としては「みんな同じいい子ちゃんなことを言っている作文」の中で目立てるかもしれません。作家さんに送る感想としては不適ですが、作家さんが見ないものであればまあ……。
要は「他人と違うことを書くことを怖がらない」ことです。
あなたの本音を書いていい。あなたの本音には個性が出てきます。その個性こそが、感想文の面白さなのですから。
●感想文の組み立て方
・意見(私はこの本を読んでこう思いました)
・理由(なぜなら~。どうしてそう思ったか説明します)
・例(たとえば~。とにかく例をあげてみましょう)
・展開と検討(もしも~。「もしも」に続けて、とにかく思いつくことを書きましょう。変だと思っても最後まで書き終わったあとで直せばいいです)
・結論(だから~。この感想のまとめを書きます)
この骨組みを使えばまあまあ形にはなります。
「とにかく書きましょう」というところが文字数を稼ぎやすいポイントです。
あとは、先生に何度も言われていると思いますが、「本のあらすじ」は書きません。
あらすじを書くと、あなた自身の感想を書くスペースがなくなってしまいます。感想文は、あなたの心を掘り下げるためのものです。あらすじは、あなたにしか書けないオリジナルの感想ではないですよね?
むしろ、感想を読んで「これはどういう物語なんだろう、読んでみたい」と思わせるくらいの文章を書きましょう。
こういう文章を書けると、ネタバレ禁止のおすすめレビューなんかにもいいですね。
●例って何書けばいいんですか?
例はあなたの感想文の「素材」になります。
テレビで見たこと、映画で見たこと、ゲームで見たこと、本を読んだらその中に書いてあったこと、人から聞いたこと、過去にあなたが経験したこと……。いくらでもありますね。
感想文を書くときは、これらのことを思い出して本の内容に関係するものを次々あげていくといいでしょう。
こういったあなただけのオリジナルの「素材」があると、感想文はますます個性が出ますし、あなたの感想の説得力が増します。
●どうやって始めようか
小説でもなんでもそうなんですが、文章の「書き出し」からつまずくこともよくあると思います。
そのヒントになれば幸いです。
・その本を読んだ理由から書く
「『駈込み訴え』。この本を読み始めたきっかけは――」
・作品の中の一場面から書く(あらすじにならないように注意!)
「『駈込み訴え』の語り手が、『あの人』を殺してほしいと願った時、私は――」
・感動の中心から書く
「悲しすぎる。『駈込み訴え』の語り手は、『あの人』を一番愛していたのに――」
・自分の体験から書く
「私は幼稚園の時、初めて聖書というものを読んだのだが――」
・「もしも」から書く
「もしも私が、戦国時代にたったひとりでタイムスリップしたら――」
●どうやって終わろうか
感想文、結論を書いてスパッと終わり! でもいいですが、私のオススメは「疑問や質問を投げかける」です。
「あなたは、どう思いますか?」
「こう思う私は、間違っているんだろうか」
こう終わると余韻があるような気がします。まあ感想文の内容によって使い分けるといいでしょう。
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