第22話 ゴロツキ乱入は定番






「隣町って....あのユニオン街?」




ユニオン街。比較的のどかで人通りが少ないこの街トルミンとは違って工場などの産業が発展しており、多くの人が訪れる場所。


そんな場所がなんで



「理由はまだ分かっておりません....ですが、この状況を少しでも解決に導けるように、貴方方に調査をお願いしたいのです。お受けしていただけますでしょうか」



シトリンさんが頭を下げて頼み込んでくる。協会を通しての依頼ではないので本来あまりいいことでは無いんだけど....



「分かりました。お受けしますよ」


と私は言った。

ちょっと!?、と隣で言っているミソラがいるけど、なんやかんやで着いてきてくれるだろう。


「ありがとうございます!!....それでは、こちらの方で諸々の準備をさせて頂きますので、よろしくお願いします!!」



「それと、カルアさんは私がお預かりしておいた方が良さそうでしょうか?」



「えっ」


カルアちゃんが驚いていた。

もちろんこれまでにしてきたことをシトリンさんにも共有しているので、戦場に連れて行くのを辞めさせることに同意してくれた。



「そらなら私達も安心っすね!ね、先輩?」


「そうね。...それじゃあ、カルアちゃんの事よろしく」



「えっ」


まだ状況が分かっていないカルアちゃんをシトリンさんに預け、私達は調査に向かった。













「えっ?」


完全に着いていくつもりだったんだけど....?

というか前もこんなんありましたね



「だめですよー?カルアさん。ちゃんと保護者の皆さんの言うことを聞かないと」


あなたが敵じゃなかったら結構安心だったんですけど.....


「...聖女、なんでユニオンにモンスターを放った」



私はその理由を知っている。でもなんかその口から直接聞きたくなっちゃった




その張り付いた笑顔が少し歪んた後、



「いくらアルカさんのお気に入りさんといえどもそれは言えません〜」




「まああっちに行かれてもちょっと困っちゃうのでクネリア様の元まで行きますよ〜」


えっ


会議室の扉を開ける....ことはせず、壁に穴を開けたかと思うと私を抱え、抱え.....俵さん抱っこだよこれ


聖女ちゃんはそのままその穴に入ると、そこには


「ただいま戻りました〜!」




「うぇっ!....なんだ、シトリンと.....おお!これはこれは」



人をダメにしそうな見た目のソファに寝そべっているボクっ娘の姿があった。



強さランキングほぼトップの姿か?これが?















カルアちゃんを預けた私たちは歩いて...ではなく、シトリンさんが手配してくれた馬型モンスターが引く車に乗ってユニオン街に向かっていった。



道中ガタガタすることなく意外と快適に過ごしていたけど....



しばらく揺られていた時、急に外が騒がしくなっていた。

すると、ガタン!と急に馬車が止まり、私たちを移動させていた小さい部屋に衝撃が走った。



「痛っ!なんなの!?」


「馬が急に止まったんすかね?とりあえず外出てみますか」


と馬車から降り、外を見るとそこには



「ほぉー!兄貴!!こいつは上玉ですぜ!」


「しかも3人と来た。今日の俺らはどうやらツイてるようだなぁ」



恐らく車を止めた要因であろう、少し小汚い2人組が私たちの前に来ていた。


「あなた達、誰なの」


「えぇ?俺らを知らないってのか?泣く子も黙る、ヨーテル様とは兄貴のことよ!!」



本当に知らない。


「誰っすか?」


だよね。


「んなっ!?」と驚いている大柄の男は置いておいて、ミソラが何かを言っていたのでそれを再度聞く。


「指名手配者、ヨーテルとその取り巻き。罪状は....誘拐、死体遺棄、殺人.....他にもいろいろあったわね」



その言葉を聞くと、急にその男は上機嫌になり


「その金髪の嬢ちゃんは知ってる見てえだな!そう、俺こそがそのヨーテルだ。安心しな。お前ら3人を殺すのは勿体ねぇからそのまま生かしてやるよ。まあ死にたくなるかもしれんがな!がはははは!!!」



「下衆ですね。吐き気がします」


モエが珍しく悪態をついている。私も同じ気持ちだ。


「とりあえずユニオンに行くついでに刑務所にでもぶち込んでおきましょうか?」


「へへ、やってみな!お前が俺を豚小屋に突っ込むか、俺がお前に突っ込むか、どっちが先かな!?」


気持ち悪い。

こんな障害物なんて飛び越えて早く街に行かないとなのに。




















今頃あのおっさん死んでるかな〜


原作通りなら道の途中でゴロツキたちに止められてるとこだろう。普通に強いって言うか厄介っていうかだから色々と作られていたけど今はこの世界にいるからそんなことは起きない。そうなっても私が殺しちゃうぞ!!



まあいまは出れないんですけど...


気づけば私はボクっ娘が寝転んでいた場所に吸い寄せられ、その隣で私も座ってゴロゴロしていた。



「どうだい?ボクが頼んだオーダーメイドのクッションの感想は」



まじ最高っす....寝返ってもいいくらい.....

寝返んないけどね!?


「なんも言わなくてもその表情で分かるさ。そうだろ?アルカ」



『うん』



わあいつの間に。

デカめのクッションの端っこ辺りにアルカちゃんが座っていたのに気づかなくてちょっとびびっちゃった。




「そういやついでなんだけどさ、ボクからまた依頼だ。受けてくれるよね?」



アルカちゃんがなんか言ってたね。ボクっ娘から頼まれたとか何とか。



「じいちゃんの残党達がまだ残っててね〜....めんどくさいのなんの。ということでシトリン、案内よろしく♪」



と言うと、また私は担がれて別の場所に移動していた。



3秒位だったけど、その間にかるーく説明された内容によると

なんかでっかいやつを倒して!と。

キューちゃんは反応無くなったから死んだと思ってるみたいだね。

前回依頼達成したからまた頼むよ?だってさ。


なんでこんなの受けちゃったの...アルカちゃん....

教えてくれよ〜〜〜


と言っても解決はしないので、その移動先に着き、前を向く。




あれ?ユニオン街じゃん。

あれだけ描写されてきた綺麗な街がかなり破壊されている。


あれ、それじゃあ主人公ちゃんを先回りしちゃった?

それじゃあ私が今から倒さなきゃいけないのって...




ズシン、ズシン.....と後ろからデカイ音が近付いてくる。



まあ、そうだよね.......




振り返って今回の相手を見ると、そこには

私の身長の5倍くらいのデカさの岩でできたゴーレムさんがいた。



こいつ宝石じゃないし生き物でも無いだろ!!いい加減にしろ!!




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