月影に濡れる

@k-shirakawa

第1章：娘婿と私

（第1章　登場人物）

・麻衣子49歳：主人公、義母・静かで品のある女性。夫を亡くし過去と孤独を抱えながら揺れる感情に向き合う。

・康彦30歳：義理の息子・誠実で繊細な男性。家庭と心の葛藤に揺れる。

・美月25歳：康彦の妻・妊娠中の穏やかな女性。家族を守ろうとする芯の強さをもつ。

・陽翔（はると）0歳：美月と康彦の息子

（第1章：あらすじ）

夫を亡くし、娘夫婦と共に暮らす麻衣子は、静かな日常の中で娘婿の康彦との距離が少しずつ近づいていくのを感じていた。穏やかな暮らしの中に芽生えた小さな違和感は、やがて心の奥に眠っていた感情を呼び覚まし、彼女の内面に波紋を広げていく。

季節が移ろうごとに、二人の関係は言葉にならない想いを重ねながら深まっていくが、家族の変化や周囲の気配が、麻衣子の心に葛藤と罪の意識をもたらす。理性と情の狭間で揺れながらも、彼女は自らの在り方を問い直し、ある決断を下す。

やがて、静かに家を離れた麻衣子は、誰にも告げずに遠く離れた海辺の町で新たな生活を始める。過去を断ち切ろうとする彼女のもとに、思いがけず康彦の影が忍び寄る。再会と沈黙の中で交わされる手紙、そして再び灯る心の火。

二人は再び向き合い、過去と未来の狭間で、それぞれの人生にとって何が正しいのかを見つめ直す。選ぶべき道はどこにあるのか。誰かを想うことと、誰かを守ることの違いとは何か。

そして、夜が明ける頃、彼らはそれぞれの答えを胸に、静かに歩き出す。

※この作品は章ごとに副題・登場人物・あらすじが変わります。各章の冒頭にて改めてご案内いたします。

（第1章　タグ）

背徳　禁断の愛　背徳の愛　再生と赦し　裏切り/愛憎　離島生活　

――つづく。

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