他人事に思えません。自分もこんな失敗したな。あんなことあったな……と。好き過ぎると、応えてもらえなかったときに、逆ギレしたり落ち込んだなと……。親子でも恋人でもあると思う。なのでほどよい距離がいいですよね。子育てが終わった人、してる人、これからする人、男女問わずに読んで欲しいです。特に、これからする人はぜひ!クラたんかわいいです。必死に生きているのですね。クラ担になりそう!
ハルコさんと息子のシュウくんは、小さなアパートでつつましくもこころおだやかな日々を送っていいます。ハルコさんはシュウ君を溺愛し、シュウ君はそんなママを守ろうと思っています。そんなある日、シュウくんは、ママよりクラゲの「クラたん」をプレゼントされます。シュウくんは、「クラたん」に夢中になりお世話をはじめます…
とあるシングルマザーの家庭がクラゲをペットとして迎える物語。今この瞬間にもこの物語に出てくるような親子は現実に存在していて、考えさせられる作品。本編途中で差し込まれるクラゲの豆知識が面白く、進むほどにシリアスになっていく物語の緩衝材になっていて良かった。クラゲはたしかに弱い生き物かもしれませんが、弱くとも前向きに一生懸命に生きている生き物で、きっと彼らも同じなのだと思いました。
この物語は、淡々と母子が懸命に生きる姿を描いたお話です。途中にクラゲのコラムが挟まれ、切ない展開の中で一息つくことができ、思わずクラゲの水槽を想像してしまいました。息子のシュウくんは、周囲の出来事をしっかりと見て、感じ取っています。だからこそ、母子には幸せになってほしいと、自然に思わされる作品でした。そして読み終えると、サカサクラゲを実際に見てみたくなります。
大丈夫!君は大丈夫!ママを守って。くぅ…。なんていえばいいんだ。僕は泣いた。多くの人に読んでほしい。名作です。