いつでもどこでも呼んだらすぐ駆けつけてくれる至れり尽くせりなセフレちゃん、そんな子が欲しいよね、そんな子が欲しいよね・・・なんで2度言う。

猫の尻尾

一話完結:アリアナ・ブランチ?微妙〜〜〜〜〜。

桜木 百華(さくらぎ ももか)・・・それが彼女の名前。

でもって女子高生。


世のなかにはマッチングなんて便利なものがある。

そしてエッチしたいと思ったら、いつでもどこでも駆けつけてくれる

超絶可愛いセフレちゃんがいる。

でも、そこには愛なんて皆無。


楽しければそれでいい。

で、その駆けつけてくれる超絶可愛いって子が「桜木 百華ちゃん」

未成年なのにって思うけど・・・20歳だって年齢を詐称してたら身分を

明かさない限り分からない。

それに百華ちゃんが女子高生だって暴露しようなんて男はいない。

そんなしょうもないことして百華ちゃんを失うほうが損失って誰でも思うだろ?


で百華ちゃんのアプリでのプロフィール名が「アリアナ・ブランチ」

微妙〜〜〜〜〜。


百華ちゃんにはすでに10人の彼氏がいる。


そしてエッチしたいと思ったら、いつでもどこでも桃華ちゃんは駆け

つけてくれる。


男子はそれぞれいろんなタイプ・・・歳下もいればおじさんもいる。

だから、とっかえひっかえ、ご飯を食べるみたいにエッチしていた。

いろんな意味でエッチはいけない行為だって百華ちゃんは思ってなかった。

今時の子はそうなのかもしないし桃華ちゃんだけかもしれない。


で、新たにマッチングで百華ちゃんに接触して来た「ジェームス・ラーク」

って一人の男子がいた。

百華ちゃんは、その男子の顔を見て首をかしげた。


「あれ?・・・もしかして大野君?・・・だよね」


それは百華と同級生のしかも自分の前の席の「大野 大成 (おおの たいせい)」


「なに?ジェームス・ラークって・・・スタートレックの浣腸?・・・

違った、艦長」


マニアックでごめんなさい。

女の子がスタートレック知ってるって無理あったかも・・・。


「大野君、マッチングに登録してたんだ」


百華のプロフィール名がアリアナ・ブランチでも大野君は、それが百華だって

分かっていた。


「大野君、おバカだね・・・なんでわざわざマッチングなんかで私に接触して

来るの・・・席が前なんだから、振り向いてエッチさせてって言えばいいじ

ゃん・・・変なの?・・・まあ前から消極的な子だって思ってたけど」

「まあいいや・・・直接口に出して言えないタイプなんだよね、大野君って・・・

おぼこ〜・・・いやいやナイーブ・・・いやいやヘタレ〜」


「でもいいよ・・・相手してあげようかな」


ってことで日曜日、百華は大成と駅で待ち合わせをした。

百華が最寄りの駅へ行くと大成は先に来て待っていてくれた。


「大野君・・・お待たせ」


「あ、どうも〜・・・桜木さん・・・今日はありがとう」


「それじゃ〜ホテルに行っちゃう?」


「え?ホテル?・・・」


「そうだよ・・・大野君、私とエッチしたいんでしょ?・・・だから、

わざわざマッチングなんかで私に接触して来たんだよね」

「学校では私にエッチさせてって言う勇気出なかったんでしょ?」

「大野君・・・奥手だし・・・照れ屋だもんね」


「ん〜まあ、そんなとこかな・・・でもこんなに近くで君を見たら、

ためらっちゃうな」


「なんで?・・・席が真後ろでいつも私のこと見てるじゃん」


「君って、よ〜く見たら超絶可愛いんだもん」


ってヘタレな大成はそこまで言うのが精一杯だった。


「今更なに言ってるの」


大成は高校に入学してから、まともに百華の顔が見れなかったのだ。

よくある美人恐怖症・・・相手に見つめられるとなにも言えなくなる。

だけど今日は勇気を振り絞った。


「たいがいの男子は私のビジュアルだけでエッチしたがるんだよね」

「きっと私を征服して悦に入ってるんだよ・・・男って支配欲強いもんね」


「ぼ、僕はそんなんじゃないから、僕だって桜木さんとエッチしたいけど

それは今じゃないんだ・・・それにはちゃんと理由があるんだ」


「なに?理由って・・・エッチするのに時期とか理由なんかあるわけ?」


「そうだよ、エッチする前に百華ちゃんに僕の彼女になって欲しくて・・・」


「彼女?・・・私・・・そう言う特定の女にはならないよ・・・それに私・・・

今現在10人の男子のセフレちゃんしてるから・・・だから無理でしょ?」


「知ってる・・・10人のうち9人は誰か知らないけど、残りの一人は誰か

知ってる・・・大野ってオヤジいるでしょ?」

「それ僕のオヤジ・・・大野 大器って名前」


「ああ・・・大野さんね・・・女子高生大好きな大野さん・・・超どスケベ

だよね」

「私に変態なこと要求するんだよ・・・まださせてあげてないけどね」


「親父が僕に自慢したんだ・・・アリアナ・ブランチって女子高生とエッチ

してるって・・・アリアナ・ブランチって百華ちゃんのことだろ?

最初はウソかと思ったけど・・・親父に桃華ちゃんの顔写真見せられて・・・

親父は自慢げに言いやがった」


「それと同時に僕は怒りがこみ上げて来て・・・親父が百華ちゃんと

エッチしてるって思ったら・・・残り少ない髪を引きちぎってやろうか

って思ったんだ」


「大野くん・・・お父さんにヤキモチ妬いてるの?」


「だって・・・悔しいじゃん」


「あの変態オヤジ、まさかの大野君のお父さんだったの?」

「世の中、狭いね・・・じゃ〜私、二世代に渡ってエッチしちゃうんだ」


「いやいや僕は百華ちゃんが僕の彼女になってくれないとエッチなんか

できないよ」


「大野くんは私に愛を求めてるの?」


「そうだよ・・・愛情もないのにエッチなんかできないだろ?」


「だけど大野君・・・私って貞操観念のない女だよ・・・それに私、

今はセフレでいいの」

「愛とか恋とかめんど臭いでしょ・・・そんなもの邪魔なだけ」


「冷めてるんだね、百華ちゃん」


「大野くんが古いだけ・・・」


「じっさい愛なんかなくてもエッチできちゃうでしょ・・・なんの制約も

呪縛もないよ」


「でも僕の理想は百華ちゃんがセフレなんか辞めて、愛する人とだけと

エッチして欲しんだ」


「その愛する人って・・・それって大野くん、自分だって言いたいの?」

「気持ちの押し付け?」


「ごめん・・・理想なんて・・・それって僕の押し付けなんだよね・・・

君を束縛しちゃうところだった・・・今、言ったこと撤回」


「大野君みたいな男子、珍しいね・・・天然記念物だよ・・・愛がないと

私とエッチできないなんて・・・私から言わせたらそんな男子、逆に興味

津々かも・・・」


「分かった・・・今付き合ってる10人、切っちゃう」


「え?そんな急に切り替えられるの?」


「そうだよ、決めたから・・・もう会わないようにする・・・大野くんは

私に他の男子とエッチさせたくないんでしょ?」

「でも今日の今日でいきなり大野くんに愛情は持てないからね・・・徐々に

愛を育んでくってことで、それまで大野くんとのエッチはお預け・・・それで

いい?」


「ごめんね・・・僕の勝手で・・・」


「いいよ・・・確かに彼氏がいるのに他の男子とエッチしまくってたら彼氏に

してみたらキツいよね」


「それじゃ〜ホテルはやめてご飯でも食べに行っちゃう?」


なもんで、とりあえず大成は百華と正式に付き合うことになった。


で、百華は今まで男10人のセフレちゃんだったけど・・・全員バッサリ

切ってしまった。


でも男どもの中には未練たらしく百華を諦めきれないって男もいたりした。

百華は相手のアドレスを抹消してLINEはブロックした。

いくら男が百華を求めても、もう百華にその気がない以上、どんなに暴れても

独り相撲に他ならないのだ。


だから大成の親父も桃華から切られて訳わからず大成に愚痴を漏らした。


「変態バカ親父・・・オ○ニーでもしてろ」


10人のセフレから言わせば百華が勝手な女だって思うかもしれないけど・・・

百華からしてみたら、今まで自分が心を許せる彼氏がいなかったせいもあって

セフレなんかやっていたんだろう。

もしかしたら大成は自分にとってプレシャスな彼氏になってくれるかもって

百華は期待した。


だって他の男と違って、愛のないエッチなんかできないって・・・エッチより

愛を優先した・・・私の体より精神的繋がりを彼は求めた。

そんな男子、今までいなかった。


大成と百華は案外気があって・・・特に喧嘩やトラブルもなくラブラブな関係

なって行った。

だから百華はセフレをしていた時より幸せだった。


大成は自分たちは、もうしっかり恋人同士だからエッチさせてもらっても

大丈夫かなって思った・・・だから百華に申告した。


「あの・・・そろそろエッチさせてもらっていい?ダメ?」


「いいよ〜・・・お遅いくらいだよ・・・おいで大成」


で、満を辞して二人は結ばれた。


エッチに関して百華は百戦錬磨・・・素人同然の大成にしてみたら彼女との

まじ〜で〜って快感は目から鱗エッチだった。


それこそ愛のあるエッチ・・・愛のないエッチなんかと比べるべくもなかった。


でも二人はまだ高校生・・・同棲とかシェアとかできるご身分じゃない。

いつでも会える訳じゃなかったから大成は家にいる時・・・ムラムラすると

すぐに百華呼ぶようになった。


百華は大成から連絡が入るとどこにいても、なにしてても、すぐに駆けつけた。


したいと思ったら呼べば、すぐ駆けつけてくれる至れり尽くせりなセフレちゃん、

いや今は大成だけの彼女・・百華ちゃん。


そんな女子高生が僕も欲しいよなって、この話を描いてていてつくづく思うので

あった。

嫁さんには内緒で・・・。


おしまい。



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いつでもどこでも呼んだらすぐ駆けつけてくれる至れり尽くせりなセフレちゃん、そんな子が欲しいよね、そんな子が欲しいよね・・・なんで2度言う。 猫の尻尾 @amanotenshi

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