探索者が持ってきた呪物を鑑定し、その危険性を看破した上で安全性を保証する「呪物鑑定士」。
物語が進むにつれて、鑑定士である主人公が探索者である友人たちに抱く様々な想いは、違った立場であるからこそ芽生える憧れであったり、近しい間柄だからこそ生まれる好意であったり。
漠然とした焦燥感が好意と憧れの境界線を曖昧にさせる。
鑑定士であるがゆえに磨かれた客観性は自分の真意を簡単に覆い隠してしまうのか。
軽やかで素直な心の声と呪物鑑定・日常・掲示板といった3パートからなる構造によって、もどかしくも柔らかく主人公の心情をあらわす。
呪物が形成される背景が決して一つとは限らないように、相手に向けられる好意の感情原泉が一つであるとは限らないだろう。
呪物鑑定士という珍しい職業である彼女が辿り着く目指すものとは。人並みに抱いた好意にどう向き合っていくのか。
是非、お確かめください。
素晴らしい作品をありがとうございました。