第四十一話 聖なる海のダンジョンに突入!

 翌日起きるとリクの周りに女性陣が集まって寝ていた。

「ちょっと、みんな起きてよ~」

「フフフ、リク様逃しませんわ~」

「リクは私の物だ!」


 セリーナ様とシェンナ様はもはや寝言かわからないセリフを呟いている。

 だがセリーナ様は服で隠しているが、黒い痣が薄く広がっていた。


 リクは天使の回復魔法(極)を掛けて、セリーナ様の様子を見る。

 セリーナ様の皮膚は綺麗になるが、少しだけ息が荒い。

 やはり、早く、聖なる海のダンジョンに行って、聖光魔法を覚える必要がある。


 リクは起きてきた女性陣に声を掛けつつ、朝食の準備をするのであった。

「今日の内に、聖なる海のダンジョンの五階層に行くよ」

「うむ。それが良かろう」

「リク様の言うことに従いますわ」


 シェンナ様とセリーナ様の言葉に皆も頷く。

 優星団とシェンナ様とセリーナ様とリリーナは聖なる海のダンジョンに向かう。

 聖なる海のダンジョンは海の入り江の洞窟の中にあった。


 他の冒険者たちがリク達を見て、ギョッとする。


 おいおい、めちゃくちゃ美人な一行じゃねえか!

 あれ、セリーナ様もいるぜ。病に臥せっていたと言われていたが。

 パーティーの中心にいる王子様は一体どなたかしら?


 リク達はヴィクトール伯爵の書面によって、列に並ばずに、聖なる海のダンジョンの入り口に向かう。


「おう。貴方たちは優先して通すようにと、領主様からお達しが来てるぜ」

「助かりますわ。私たちは五階層に用がありますの」

「勿論、先に向かってください。セリーナ様、ご武運を」


 どうやらこのギルド職員はセリーナ様の病状を知っているようだ。

「勿論、目的を果たしますよ! 皆行こう!」

「「おう!」はい!」


 皆の号令がかかったところで、聖なる海のダンジョンの一階に入る。

 中は広いホール状の空間で床は少しだけ水が張っている。

 白い大理石の柱が立ち並び、壁には古代文字の文章が刻まれていた。


 天井からは淡い光が差し込み、幻想的な雰囲気を醸し出していた。

 これまでのダンジョンとは違い、洞窟ではない。


「気を引き締めていこう!」

 リクの号令で、浅い水の張られたダンジョンを進む。


「気配察知(中)! この先に三体の敵がいるよ!」

「私たち、蝶華優閃に任せてもらおう」


 マキさん達が前に出る。

 最初は水色だが光を放つ、聖水スライムという魔物だった。

 意外と素早く、体当たりとウォーターボールとライトアローを撃ってくる。


 マーレッドがウォーターボールを切り伏せ、クルミが打撃で聖水スライムの核を潰す。

 難なく、敵を倒す。


 リクのゴミ拾いで手に入れたスキルは水魔法(中)だった。

 どうやら、このダンジョンはランク的にはAランク。

 雑魚敵もランクが高いようだ。


 三体のスライムを倒して進んでいると、リクの気配察知(中)に反応がある。

 閉じた貝が三体待ち構えていた。

 アナリス曰くシャインシェルというらしい。


 遠くからアナリスとサラが風魔法と火魔法で攻撃する。

「ストームトルネード!」

「ボルケーノフレイム!」


 シャインシェルは二枚貝を閉じて、二つの魔法に耐える。

 魔法が収まると、貝を開いて、光魔法を撃ってくる。


 リクはグリフォンと戦った時に覚えたブレス(大)を試すことにした。

 リクの漆黒のハルバードから炎のブレスが放たれる。

 それはシャインシェルを焼き尽くし、貝だけにする。


「それがグリフォンから得たブレス(大)か!」

 リリーナが驚いたように言う。


 セリーナ様はブレス(大)を手に入れた? と首をひねっていた。

 慌てて、リリーナや他の面々に口止めをするリク。

 セリーナ様のジト目が強くなった。


「むう。私だけ仲間外れにするのですね!」

 だが、こればっかりは会ってすぐの人には話せない。

 リクはセリーナ様をなだめて、第一階層を進む。


 ちなみにシャインシェルからは防御(中)と光魔法(中)を得た。


 すぐに次の階層への下り階段が見つかった。


 セリーナ様は少し顔色が悪い。早く浄化(大)を手に入れなければ、呪いはセリーナ様を蝕んでいくだろう。


 第二階層へ降りる。

 先程より、足元の水量が多い。


「む。これは水量が増えているな。第五階層では腰ほどまで水量が増えるかもしれんな」

 ハクが指摘をしてくれた。


 これは飛翔(大)を使って戦うことになるかもしれないね。

 グリフォンからスキルをもらっておいてよかった。


 リクは自身の幸運に感謝しながら、第二階層を進む。

 ライトジェリーフィッシュという、光のクラゲが行く手を阻む。

 ここはアナリスの弓術(大)が役に立った。

 その後はリクが槍術(極大)で倒したり、ハクのブレスで一掃されていた。


「このパーティーは全く危なげないですわね! ここはAランクダンジョンなのに!」

 セリーナ様は喜んでいる。だが少し冷たい汗をかいていて、ギンが抱っこをしていた。


 ギンもイケメンだからギンに惚れてもいいんだよ? と思っていたのだがリクに熱視線を向けてくる。


 その他にも聖水エレメンタルという人型の精霊が出てきたが、マキとリリーナが簡単に倒していた。二人は姉妹という事もあって息ぴったりだった。


 ライトジェリーフィッシュからは麻痺(中)と飛翔(中)がもらえた。 

 聖水エレメンタルは水魔法(中)だった。


 よし、順調に進めているな。

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