第二十八話 仲間たちの宴

 貴族たちの宴ではなく、仲間たちの宴を追加します。

 急に変更して申し訳ありません。







 かまど場にリク達が集まると人だかりができる。

「リク、白銀猪の肉はみんなに振舞うの?」

「うん。お肉はめちゃくちゃ量があるからね。勿論出すよ」


 リクはまず白銀猪の巨体の肉を切り分ける。

 アナリス達やかまど場に集まっていた料理人たちが手伝ってくれた。

 一口大に切り分けて豪快に串にさす。


 焼くのは魔法の火を使える料理人たちだ。

 とてもジューシーな焼き上がりになる。


「炭火を使えたらもっとおいしく焼けるんだけどね」

 リクがぽつりと言うと、料理人たちがリクに目を向ける。


「昔、村に来たおじさんが言ってたんだけどね。炭で焼くと何故か魔法の火で焼くよりもおいしくなるんだって」


 おい、お前ら。鍛冶場の炭をもらってこい!

 リク様の教えだぞ!


 炭を大量にもらってきて、網の上で白銀猪の肉を焼き始める。

 周囲に美味しそうな香りが一気に広がる。

 リクは特製のしょうゆを使った焼き肉ダレと塩とレモンを配る。


「みんな食べていいよ!」

 リクの一言でアナリス達は白銀猪の肉汁溢れる焼き肉を口に運ぶ。

 初めはリクの特製ダレで焼肉を食べる。


「ん~! 旨すぎるわ!」

「白銀猪の肉はジューシーなのにくどく無くて本当に美味しいんだぜ!」

「こんなに美味しい肉食べたことないわ!」

「己は焼いて肉を食べることはあるが……こんなに美味しい焼いた肉は初めてだ」


 アナリスとリリとサラが口いっぱいに肉を頬張り、ガロウはその肉のうまさに惚れ惚れとしていた。


「うむ! 白銀猪は狩って食べたことはあるがこのタレとめちゃくちゃ合うのじゃ!」

「同族の肉を食べるのは初めてだが……こんなに美味しいとは思わなかった」


 ハクとギンも白銀猪の肉とタレの相性の良さに驚いているようだ。

 エルザやマーシャもちゃっかり白銀猪の肉にありついているようだった。


「リクったら料理の才能もすごいわ。早くギルド長の後任が見つからないかしら」

「エルザギルド長はやめたらだめです~。私がリク達についていきますから!」

 エルザとマーシャは仲良く文句を言いあいながら白銀猪の肉にかぶりつく。


 うおおお! 白銀猪の肉初めて食べた!

 こんなにうまい肉があるんだな~

 リク様の特製タレもめちゃくちゃうまいぞ!


 まだカミスの街の宴には早いため、酒は振舞われないが、勝手に酒樽を持ってきて飲む者もいた。


「うーん! めちゃくちゃ美味しい! 塩やレモンをつけて食べるのも美味しいね」

「リク! 何か騒がしいから俺も来たぞ!」


 外れドワーフの槌屋の店主、ゴルドも来てくれた。

 白銀猪の肉を食べながら、ジョッキのエールを一気飲みしてプハーと豪快に声をあげる。


「全く! リクはあれから強くなったな! 白銀猪を倒してくるとはな」

「いえいえ。ゴルドさんに貰った武器のお陰です」

「はっはっは。わしのハルバードはもう使っておらんじゃろ! 今度特注のハルバードを作ってやるから店に来い!」

「ありがとうございます!」


 カミスの街の人たちとも交流しながら、有り余る白銀猪の肉とエールで乾杯を繰り返す。


「リク~! もっと飲みなさい~!」

「アナリス、もう飲めないよ~」

「ご主人様のかっこいいところ見てみたい!」

「リク~! 飲みなさい!」


 リクにアナリスとリリとサラがダルがらみしている。

 その周りにはエルザとマーシャがリクにしなだれかかっている。

 ハクとギンは白銀猪の肉にまだかぶりついていた。


「なんか幸せだね」

「うん……。本当にね」


 リクとアナリスはお互いに見つめ合う。


 その後、リクはエールの飲み過ぎで潰されて、女性陣に運ばれていった。

 リクは翌日に語る。


「あれは添い寝じゃない!」


 女性陣は蕩ける様な顔でリクの隣で寝ていたが、リクは汗だくでとても疲れていたという。


 

 **



「はあ、緊張してきたよ。なんで貴族様の宴に僕が出るんだろうね」

「とてもお似合いですよ」


 いつもの冒険者としての装備ではなく、貴族然とした服装を着せられて、緊張するリク。


 リクは金髪ブロンドのショートヘアーでオイルを付けられて、白色を基調とした服を着せられていた。


 メイドたちに褒められて、何故かお尻や大事なところをさわさわされるリク。

 逃げようとすると体で抱き留められる始末。

「誰か~! 助けて~!」

 リクの悲鳴はシェンナ伯爵の館中に響き渡る……いや防音魔法のせいで密室だった。

 

 次話、貴族たちの宴!








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