「緊急銃猟強奪事件」日本社会に猟銃がバラまかれるとき

北川 ジャニー

第1話 緊急銃猟強奪事件

ニュースX:

え~・・。

今日のニュースXの時間です・・。

R県山間の〇〇まちで、「猟銃盗難騒ぎ」があったとの・・・・。警察への通報では・・・。役場の職員が・・確認に・・・・・。追われている模様です・・・・・。



1.R県山間の町。


R県山間の町。

地元猟友会のメンバーである人物宅に警察官が猟銃保管状況についての確認をしたいと訪れた。猟銃の所有者は、警察官を保管庫に案内し、その折、使用状況や弾の在庫などについて2,3質問されたという。そして、今現在、熊の出没増により「猟銃の不具合検査」を警察で一斉にやっているので、猟銃を今われわれに渡してくれれば、すぐに検査を受けることができる。もし緊急のとき不具合が出たら問題になって困るだろう・・。不具合がでたら猟銃の所有者が処罰を受けることになるぞ。というので、猟銃を弾ごとその警察官に渡した。というのだ。その折に、猟友会メンバーの住所や氏名の載った「会員リスト」について聞かれたので、それも渡したという。かくして、地域一帯に居住する地元猟友会メンバーの猟銃は、この警察官のもとに集められることとなった。



2.緊急銃猟強奪事件


後日、この警察官はなんと「なりすまし警察官」だったことが判明した。

警察に通報が入ったのは、R県内ほか周辺県にも及んでいた頃のことだった。


この通報によると、

R県に隣接する県にて、猟銃強奪事件が起こった。

なりすまし警察官による猟銃保管状況の確認の折、警察官の口調が、「猟銃を保管庫から出さないと処罰されるぞ。」だとか、「さっさと早く出せ。」など、妙に脅迫じみていたことに、不審に思った所有者が、猟銃保管庫への案内を渋った。

(いまじゃなくてもいいのだろう・・。)

(いまちょっと急用があって出かけなきゃいけない・・。)

すると、二人組の「なりすまし警察官」が突然、猟銃の所有者に襲いかかり、口に粘着テープをぐるぐるに巻かれて、羽交い絞めにされ、「すぐに猟銃保管庫に連れていけ。」「殺すぞ。」と言われたという。

このあたりから、かれら(なりすまし警察官)の行動は手荒く、危険なものになっていくのだった。


3.市街地銃撃戦


日本全体における猟銃所有者総数は、数万以上に上るという。

誤射事故は、頻繁に起きており幸い市街地での発砲そのものは制限されていたため、民間一般市民の銃撃事故はないが、猟友会メンバー同士や関係者の間で、猟銃の暴発や撃ち損じ弾の被弾が絶えない。

しかし緊急銃猟が解禁されることによって、事実上は「市街地銃撃」が可能となったのである。このことが、市民においても日本社会においても、銃というものが受け入れられやすくなった大きな理由の一因となるのであった。

銃という危険性の高いものに対するハードルが日本社会において緩和されたのだった。そして、これまで武器製造メーカーや武器ブローカーなど、タブーの存在とされていたものが、海外を含め活動を活発化していた・・。

日本社会における銃や武器市場の拡大が始まったのだ・・・・・。


なりすまし警察官は、匿名流動型犯罪グループとみられ、これらの事件は、「緊急銃猟強奪事件」として全国都道府県警察に緊急報告された。



4.全国猟友会メンバーのリスト


匿名流動型犯罪グループが集めた猟友会メンバーのリスト。匿名流動型犯罪グループ幹部らは全国の猟友会メンバー宅へ猟銃狩りを指示し、大規模な闇バイト募集をネットXに出した・・・。


こうして、全国の猟友会のリストをおさえたトクリュウらは全国の猟友会メンバー宅へ猟銃狩りを開始したのだった・・・。



5.東京高級住宅街富裕高齢者連続襲撃事件


東京。南麻布、白金台、松濤、成城、田園調布などの高級住宅街で富裕層を標的にした連続襲撃事件が発生した・・。大量の猟銃を集めた匿名流動型犯罪グループが、ついに襲撃を開始し始めたのだった・・。




6.児童猟銃銃撃事件


大量の猟銃が匿名流動型犯罪グループによって流出。ネットXでは隠語が飛び交い、売買が活発化した・・・。誰もが、気軽に簡単に猟銃を購入することができた。その結果、ある人物グループが猟銃を手に、学校に襲撃する事件が起きたのである。警察は総動員をかけ、地域住民らはおびえる中、犯行グループの検挙に及んだのであった。犯行グループはなんと、教員たちであったのだった・・・。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

「緊急銃猟強奪事件」日本社会に猟銃がバラまかれるとき 北川 ジャニー @kitagawa_j

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

参加中のコンテスト・自主企画